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漫画『キングダム』感想

漫画『キングダム』感想

 

最新67巻までのネタバレを含むと思います。

 

 

子供が産まれてから小説や新書を読む時間はかなり減りました。子供がすぐに泣くので集中して読めないですし。そんなときでも漫画なら普通に読めるのですよね。いつでも中断していつでも再開できる。軽いノリで読めるのが本当に素晴らしいです。

キングダム。超有名漫画ですし昔読んだことはあったのですが、たぶん20~30巻くらいで止まっていました。今回最新刊まで一気に買って読んでみたらめちゃめちゃおもしろかったです。さすが有名漫画になるだけある。確定申告の期間はなかなか読めなかったのですけど、確定申告期間が終わったら一気に読み切ってしまいました。

秦の始皇帝が中国を統一するという結末はもちろん知っているのですけど、そこに至るまでの展開は読めなくて、毎回どういう展開になるのだろうとドキドキしながら読んでしまいます。戦いの戦略がおもしろすぎて、どちらがどういう風に勝つのか読めない。

今までおもしろかったシーンは、武神龐煖が夜の陣営に急に現れたときに羌瘣がトーン タンタンと呼吸を始める「舞うぞ緑穂」のシーンと、王翦が鄴を落とすときに兵糧攻め合戦をしかけるシーンと、李牧があえて5万の兵だけ合流させてそのまま進軍させた先で布陣をしいて待ち構えていたシーンですね。展開が読めなすぎてめちゃめちゃおもしろかったです。兵糧攻めの戦いとか、こういうのって史実なのだろうか。それとも作者のオリジナルなのでしょうか。作者のオリジナルだとしたら作者が天才すぎますが。

合従軍からの「不抜。」も熱かったですね。「不抜。」は本当に熱すぎた。

一番好きなキャラは李牧です。合従軍のときも最新刊の戦いも、戦う前に勝てる状況を作り出しておくというスタイルがかっこいいです。結果的に負けているのもまた良い。好きですね。クセのあるキャラが多い漫画の中で、敵国のラスボスなのに正統派なのがおもしろい。

 

信がいつのまにか作中でアラサーになっているというスピード感がすごいですね。どこかの巻の巻末の年表を見てびっくりしました。ずっと童 信の感覚で読んでいたらいつの間にか大人だった。60巻以上出ている漫画ですけど、結構いいペースで年数が進んでいるのですね。

強いて言えばもっともっとキャラを戦死させていってほしいですよね。新キャラをどんどん出していけばいいし。初期のころのキャラなんてもう羌瘣以外は要らないですよね。これ以上描くところが無い。むしろ羌瘣も強すぎておもしろくなくなってきているかもしれない。VS龐煖を超えるシーンがこの先あるのかどうか。信との結婚出産育休とかで退場させるべきキャラという感じがしてきてますね。

主人公の信も、武神龐煖を倒してしまったからには、もう戦う相手がいないですよね。誰と一騎打ちしても勝つことが確定してしまった。カイドウを倒したあとのルフィ状態になってしまった。個人で最強になってしまったから集団戦として描いていくしかなくて、そうすると主人公がどんどん脇役になっていく。そういうワンピースと同じ道をたどるのか、キングダムの信には別ルートがあるのか、この先の展開が楽しみですね。

このペースだと中華統一するときに100巻くらいになってそうですけど、何巻になっても読み続けていきたいなと思います。最初からずっと安定しておもしろいのがすごいですね。