読んだ本の感想など

電車の中やカフェで読んだ本の感想などを。

遠藤かたる『推しの殺人』ネタバレ感想

遠藤かたる『推しの殺人』宝島社文庫 2024年2月刊

 

 

※小説の感想はすべてネタバレありで書いていこうと思います。

 

久しぶりに小説を読みました。そもそも確定申告期間中は読書する時間も無いのですけど、たまたま立川のららぽーとの本屋に入ったときに平積みに並んでいるのを見て、そのうち読むかなーと思って購入したら2日で読破してしまいました。おもしろかったです。

最近まったくライブに行かなくなってしまったので地下アイドル自体がとてもなつかしいものになってしまいました。独身のころはライブに色々と通っている間に有名どころはだいたい知っているくらいになっていたのですけど。

それはいいとして、この先ネタバレで語ります。

最初の殺人のときは、あーこれは別人が犯人パターンかぁと思ったのですけど、そんなことなかったですね。いきなりレンタカーを使って死体を運んだときは殺人バレ展開しかなさそうだけど大丈夫なのか…と思いながら読みました。途中でドッキリ展開が出てきてからがめちゃめちゃおもしろかったです。このドッキリのシーンは文章のスピード感と緊張感もすごくて、名シーンだったと思います。アイドルとしての覚悟という台詞を持ってくるのが良すぎた。色々な展開があり得ると思わせてドッキリオチというのは、良かったですね。そのあとの展開の流れも説得力がありました。

最後の終わり方も良かったですね。ライブで終わるのは美しい。ここも色々な展開があり得ると思わせる雰囲気で、うまい終わり方だと思いました。

地下アイドルの年齢制限あって有限な感じや地上に行けずに停滞している閉塞感が殺人隠ぺいの焦燥感と重なりあって、良い空気感になっていたと思います。全然知らない作家の作品でしたけど(デビュー作?)これは他の作品も読んでみたいですね。

SB新書『AI失業』感想

井上智洋『AI失業』SB新書 2023年11月刊

 

 

生成AIによって世の中がどう変わっていくか、興味深いですよね。変わる仕事と変わらない仕事があるのだろうなと思います。この本では特に仕事がどれだけ奪われるかという視点で語られていました。

生成AIによって代替される職業と代替されない職業があるということで、特にクリエイター、事務職、専門職などのホワイトカラーの職業が代替されていくだろうという内容で、とても納得感がありました。逆にブルーワーカー系の職業はAIに変わられることは無く、今後も人手不足は続くと。きっとそうなるだろうなと思います。保育や介護の人材は不足するでしょうし、運送なども不足するだろうと思います。

私のような税理士事務所は、この先どんどん少人数で済むようになっていくと思います。単純作業的な仕事の量はどんどん減っていきますよね。逆に言うと今までと同じ人数でまわすなら今までよりも多くの仕事をこなしていけるようになると思います。どちらを取るか悩むところですが。

人手不足の業界もあれば人手が余る業界もあるということで、労働市場のミスマッチが起こっていくという予測のようです。もともと少子化労働人口は減っていきますし、その分くらいの仕事減だったらちょうど良いのでしょうけど、なかなかそんな綺麗にはいかないのだろうと思います。

本の最後でベーシックインカムがおすすめされていましたけど、ベーシックインカムって公平感があって良さそうですよね。私は単純に仕事が好きなのでベーシックインカム導入後も変わらず仕事を続けると思いますけど。病気とかしたときに収入があるのは良さそうだなと思います。

漫画『葬送のフリーレン』感想

漫画『葬送のフリーレン』感想

 

 

年末年始の帰省の新幹線の中で子どもを抱っこ紐で抱えながら読んでました。漫画はさっと読めてさっと中断できるので良いですね。特にこの『葬送のフリーレン』は1話ごとに同じノリのまま完結する感じで、読み進めやすかったです。

というわけで、2023年のヒット作品、葬送のフリーレン。何年か前に1話2話くらいはwebで読んだことがあって、そのときはあまりハマりませんでした。今ごろになってあらためて世の中に釣られて読んでみたら、普通におもしろかったです。正直めちゃめちゃ感動するとかは無く、続きも特に気にならないのですけど、毎話おもしろく読み進められる良い作品だと思いました。

セリフではなくキャラクターの表情で語るという手法がとても良いですね。ワンピースの真逆ですね。普段ワンピースばかり読んでいるので最初はセリフ無しのキャラクターの表情だけで語るコマに戸惑ったりしたのですけど、むしろこっちの方が漫画的ですよね。慣れたらめちゃめちゃ良いですね、この手法。絵だけで語るという。絵も綺麗で、とても読みやすい作品だと思います。

↑ 絵がうまい。

過去の魔王討伐の旅や世界観に設定があって、それが少しずつ明かされていく感じはとても良いです。わくわくします。でも勇者ヒンメルとフリーレンの間のやけに濃い思い出が後から追加されていくのはちょっと困惑です。1話のフリーレンのそっけなさが何だったのかということになってしまいます。かといって現代のフリーレンのパーティの話を延々と続けられるのも…と思いますし、あんまり20巻30巻とか続く作品じゃないのかもしれませんね。

今のところは安定しておもしろく読める良作だと思います。これからも楽しみです。

でも今1話を読み返してみたら、1話の方が絵がうまかったんじゃないかと思ってしまいました。やっぱり何年も続けていくうちに作者の中で熱意がなくなっていったり時間がなくなっていったりするのでしょうか。