読んだ本の感想など

電車の中やカフェで読んだ本の感想などを。

映画『キングダム 大将軍の帰還』感想

映画『キングダム 大将軍の帰還』感想

 

公式サイト

https://kingdom-the-movie.jp/

 

映画キングダムの3作目か4作目。吉祥寺オデオンで仕事の合間に観てきました。びっくりするくらいガラガラでした。客層もなぜか60代くらいが多かったです。まぁこれは吉祥寺がそういう街になったということかもしれません。オデオンっていつも年齢層が高い気がします。20~30人くらいしか客がいなかったのに2時間半の上映の間に10人くらいトイレに立っていました。

キングダムについてネタバレで語ります。

王騎将軍が死亡するところまで描かれたわけですが、かなり原作通りと感じました。原作で読んでいても冗長に感じたビヘイ?ビトウ?のどちらかが死ぬシーンなんかは映画でもしっかり冗長でした。原作でめちゃめちゃ良かった王騎将軍の馬に乗って将軍の景色を見るシーンは映画でもめちゃめちゃ良かったです。

王騎将軍の人は最初は全然合ってないなーと思った記憶があるのですが、何作も見ていたら適任に見えてきました。龐煖は今のところまったく合ってないですね。年を取りすぎていて覇気が無いのがきつい。李牧はとても雰囲気通りでした。カイネは原作でも浮いていますけど映画でもしっかり浮いていました。なんか棒読みっぽかったですし。演者の中で一番すごかったのは昌文君の人だったと思います。演技力がすごすぎて漫画の演出のままの雰囲気でした。

信役の人も含めて全体的に年を取ってしまった感がありますよね。もうどう見ても童信ではない年齢ですし。5年前くらいに撮影しておくべきだったというか。もちろんそんなことは物理的に無理ですけど。でもこのまま演者の人たちだけ年を取り続けていくのも無理がありますし、もう今作くらいがラストになるのだろうなと思います。それか次作は一気に原作60巻くらいの話まで飛べば演者たちの年齢層とは合致すると思います。もちろんそんなことも物理的に無理だろうと思います。詰んできましたね、映画キングダム。

ネットフリックスのウォーキングデッドというゾンビものの作品があるのですが、あれも作中でそんなに年数が経っているはずもないのに演者の人たちがどんどん年老いていって、違和感がやばかったです。映像作品あるあるなのかもしれないですね。アニメのワンピースも声が完全に老婆でびっくりしますよね。若かったはずのYoutuberがいつの間にか大人になっていて同じような動画をあげ続けていたりするのを見ても衝撃を受けたりします。まぁそのあたりは現代日本がそういう国と言えるのかもしれませんが。

自分を省みる契機になり得たのかもしれないですね。自分は映画キングダムのようになっていないか。毎年1歳ずつ年を取っていっているか。

キングダム原作の方は60巻を超えてもまだおもしろいのが本当にすごいと思います。特に最近は李牧がずっと活躍していて、とても良いです。ラスボスなのに普通っぽいところが良いキャラクターだと思います。李牧のそういう普通の人っぽい雰囲気は映画版でもとても良く表現されていたと思います。かっこいいけど気取っていない普通っぽい感じの演者の人で、適任だったと思います。

映画館もたまに行くとなかなか楽しいですね。子どもが生まれてから行く頻度は減りましたけど、またおもしろそうな映画があれば観に行きたいです。

ダイヤモンド社『リーダーの仮面』感想

安藤広大『リーダーの仮面』ダイヤモンド社 2020年11月刊

 

 

永福町駅の本屋のビジネスコーナーで平積みになっているのを見てKindleで購入しました。こういうときにAmazonではなく永福町の本屋へお金を落とせるような仕組みが早くできれば良いですよね。まぁそれはいいとして。

リーダーは仮面をかぶるみたいに役割に徹しなさいという内容の本。プレイヤーからマネージャーへ。私は常にそういう悩みを抱えながら社会人してきたような気がしますが、結局いまだにプレイヤーのままです。もしかしたら70歳までプレイヤーしてるんじゃないかという気もします。そんな私ですが、この本はとてもおもしろかったです。そういう発想はなかったなーという話も多くて、興味深かったです。

まず、ルールの思考法。誰でも守れるルールを作ってルール通りにやっていくという考え方。とても良いなと思いました。ルールがあいまいだったり人ごとに違ったりしたらモヤモヤしますもんね。うちの事務所もそうしたいですね。現状ではほぼルール無しなのですけど。しいて言えば月曜朝に掃除をするということくらい。他の曜日は掃除しない。

位置の思考法では、リーダーは部下と距離を取れという考え方が紹介されていました。部下にはお願いではなく言い切りで命令する、機械的にほうれんそうをさせる、などなど。友達ではないのだからリーダーは孤独であるべきという考え方ですね。なるほどな~と思いました。うちの事務所は従兄弟を雇っているので、完全にこの本の教えとは真逆ですね。子どものころから知っている友達以上に深い関係で、お願いでも命令でもなく「ちょっとそのペン取って」くらいのノリで仕事を振ってますし、ほうれんそうを要求することも無いです。こっちから「あの仕事終わった?」と聞いて終わっていれば確認する。それだけですね。親戚しかいない事務所のテキトーノリ。

あとは利益の思考法。組織の利益を優先して考えていくべきという考え方。言い訳無しで事実だけを伝え合うコミュニケーションや、競争状態を可視化していく手法などなど。当然と言えば当然なのでしょうけど、なかなか綺麗にできている職場は少ないかもしれないなと思いました。うちの事務所ももちろん一切できていないですし。事務所の利益は私だけが考えています。従業員は事務所の利益について1ミリも考えていないと思いますし、たぶんこの先もずっとそうだと思います。

結果の思考法については、他者からの評価が大事でプロセスではなく結果を評価すべきという考え方が紹介されていました。プロセス管理は意図的に省くべきと。これはうちの事務所もまさにそうしているので、共感できました。そうすると時間が減りますよね。効率的だと思います。

最後に成長の思考法。リーダーはトップを走らずマネージャーに集中すべきで従業員を成長させていくのが大事という考え方。人間の能力にそこまで差はないという考え方はなかなか共感できました。経験を積み上げていくと人間の限界値に集約されていくという。

最後まで読んで、現代的な内容で納得感の高い、良い本だったなと思いました。うちの事務所には当てはまらない話ばかりでしたけど、今どきの会社組織としてはこうあるべきだなぁという内容が詰まっている本だったと思います。アットホームな職場とか飲み会とかBBQとか求めている人はいないですよね。リーダー側の誰か一人が寂しくて求めているだけで。

現状のうちの事務所ではなかなかそこまでの組織にはなっていないわけですが、いつかもし他の先生と税理士法人を設立するようなことがあったら、そのときはまたこういう本を読んで考えていきたいです。全員同じで働けるような会社にしたいですね。

「バチェロレッテ・ジャパン シーズン3」最終エピソード9まで感想

「バチェロレッテ・ジャパン シーズン3」最終エピソード9まで感想

 

バチェロレッテ・ジャパン シーズン3についてすべてネタバレで語っています。

 

バチェロレッテ3、最終話のスタジオのアフタートークまで見終わりました。うーーんという感じでずっと見てましたけど、最後まで見終わったあともモヤモヤ感がすごい。過去最強のモヤモヤな終わり方だったと思います。完全に事故ってますよね。番組として成立していない。エピソード5~7の時点でずっとバチェロレッテがかわいそうでしたけど、最終話までひたすらかわいそうでした。こんなに悲しいバチェロレッテはいないと思いますし、こんな姿を見たくなかった。

今回のバチェロレッテの武井亜樹さん、まじめで明るくてとても良い人だったと思います。でも、参加者の櫛田さんなんかも同じようなタイプと思いましたけど、インタビューへの受け答えは綺麗なのにデート時の受け答えになると急に変な感じになってしまってましたね。これは男女問わずモテない人あるあるだと思います。相手の言葉を拾わないとか、変な受け取り方をするとか、ぶっきらぼうな対応になるとか、そういう。悪気なくて不器用というか。好きと言わない相手に口下手だよね~は無いですよね。なかなかひどい。言いたいことはわかりますし第三者視点で気持ちは伝わってきますけども。あと、食べ物でおはぎに例えられたときに「ひどい」みたいな返し方をしていましたけど、別にひどくないですよね。素直に「なんで?」と返すだけで会話は広がっていくのに。

櫛田さんもとても素直で正直なタイプで、好感度は高かったです。落ちたあと肩の荷が降りたという発言とか。途中からずっとテンション上がっていない感じで、あたりさわりの無いやり取りで相手を傷つけずに日本に帰りたかったのだろうなというのは伝わってきました。ファイナルローズで選んでおけば日本に帰ったあと本当に友達付き合いはしてくれたんじゃないかなと思う。フォロー力がすごかったですよね。バチェロレッテの母親が娘と同じ分野ですかと変なことを言ったときも大きく見れば一緒ですよねみたいな完璧な受け答えでした。口下手どころか口が上手すぎる。というか性格が良い。

坂口さんもまたとても正直で、見ている分には好感を持てました。明るくて良い人。結婚相手としてはまだまだ無いと思いますけど。こんな人を結婚相手として選んではいけないですし、バチェロレッテも本当は結婚したくなかったと思いますけど、他にローズを渡す人が1人もいなくなってしまうという地獄の中では仕方なかったですね。櫛田さんにあの流れでローズを渡す方が無いですし。坂口さんはやっぱり中盤くらいで落ちるべき人だったし、本人的にもその方が良かったと思う。それで言ったら櫛田さんもそうだったのかもしれないけど。坂口さんは最後のデートのときに少なくてもローズはきっちり受け取って帰ろうと覚悟を決めていたのは素晴らしかったですね。日本に帰って別れればいいやという開き直りの心境だったのだろうと思いますけど、視聴者はそのおかげで最後の花火を明るい気持ちで見ることができました。ありがとう。これから合コンでモテると思うし、放映翌日の今ごろお疲れさま合コンしているのかもしれない。

即別れましたという結末については、視聴者視点ではもうこれしかないという落としどころではあったと思います。モヤモヤがひどいですけど。坂口さんとラブラブデートしていますというオチだったとしても「やめておいた方が…」となってしまいそうですし、櫛田さんとお友達していますというオチだったとしてもずっとかわいそう感が続いてしまいそう。やっぱり飯野さんを選んでおけばとは思ってしまいますけど…。

今回のバチェロレッテ3という番組、途中から完全にバチェロレッテぽくないというかバチェラーぽくないというか、一般男女の婚活ドキュメンタリーを見せられているような感じになっていましたね。デート内容が普通だったせいもあると思いますけど。なんか周りでめっちゃ見かけるタイプの男女というか。いい人同士なのだけど付き合わない、みたいな。お互いそこまでではない、みたいな。まぁ両方が良いと思うか片方がめちゃめちゃ良いと思ってがんばるかくらいしないと今どきの恋愛や結婚は成立しないですよね。

このバチェロレッテという番組自体、どうやれば成立するのかわからないですよね。ここで結婚相手が見つかって結婚するようなケースってどういうバチェロレッテ&参加者になればいいのだろう。アイドルみたいなバチェロレッテとそのオタクみたいな参加者陣とか? でもそれなら他でいくらでも良い男を見つけられますよね。今回のようなタイプのバチェロレッテでも参加者を売れない俳優や売れないモデルで固めておけばとりあえず番組が成立するくらいの流れにはなると思います。バチェロレッテ1のローズくんみたいなタイプで固める。でも絶対結婚はしないですし、茶番になってしまう。難しいですよね。今回のバチェロレッテ3は本当にリアルすぎたと思います。

というところで思ったのですが、やっぱり飯野さんにバラを渡しておけば、それで番組が美しく成立していたと思うのですよね。しかもあと1回だけバラを渡しておけば、あとは他の2人(櫛田さんと坂口さん)が勝手に下がってくれたと思うのですよね。そして最終的に飯野さんという流れになって、他のエリート系の参加者よりも真実の愛を選んだという形になって祝福度も高かったはず。バチェロレッテの人選も参加者たちの人選もすべてが完璧でしたという終わり方になっていたと思います。