読んだ本の感想など

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SB新書『議論の極意』感想

紀藤正樹『議論の極意』SB新書 2023年10月刊

 

 

議論とは何かというところから始まって、議論力を高めるためにはどうしていけばよいのかについて述べられた本でした。とてもためになる内容で、めちゃめちゃおもしろかったです。今年読んだ本の中で一番おもしろかったレベルでした。買って良かった。

意見とは価値観+理屈だという話や、議論とは対話を進めるためのものだという話など、どれも納得感があって素直に読めました。三段論法の大前提、小前提、結論という事例のトレーニングも、勉強になっておもしろかったです。

私自身はあんまり人と議論をする機会が無いのですよね。そういう仕事でも無いですし、SNSもそういう使い方をしていませんし。そもそも議論をしたいと思っていないわけですけど、それはもしかしたら議論を避ける生き方をしているということかもしれません。人にぶつけたい価値観が特に無いですし、人から価値観をぶつけられることも特に無いです。だからこそ、この本の内容が新鮮で興味深かったです。

議論で言ってはいけない言葉(罵倒句や反論できない言葉など)の話や、愚問とは何か(愚問=自分の意見や見解が含まれていない質問)という話も、納得感がありました。議論に限らず言ってはいけない言葉という感じですよね。

めちゃめちゃおもしろかったので他にもこの作者の本を買って読んでみたいなと思ったのですが、ちょっと調べてみたら古い本しか無さそうで、断念しました。せめて数年以内くらいなら絶対読んでいたと思います。でも今後のこの作者の本はすべて買っていきたいなと思いました。