読んだ本の感想など

電車の中やカフェで読んだ本の感想などを。

朝日新書『新型格差社会』感想

山田昌弘『新型格差社会朝日新書 2021年4月刊

 

f:id:seoma:20210520234222j:plain

 

現代日本の色々な格差について述べられた本。コロナによってさらに格差が広がっていくだろうという内容でした。家族格差、教育格差、仕事格差などなど、どれも一理ある感じでした。

最近は私の事務所では緊急事態宣言の影響で売上が50%減した人への一時支援金の仕事がとても多いのですけど、色々な業種で売上減少があると実感しています。その一方で、まったく影響がない業種もかなりある印象です。IT系や不動産系など、一切影響ないですね。

本の中では、リモートワーク可能かどうかなどでも格差が生まれていると述べられていました。税理士事務所なんかはリモートワーク可能な職業なので運が良かったと感じていますけど。たまに電車に乗ると以前より間違いなく空いていますので、リモートワークの人が増えたのかなぁと思ったりします。あるいは仕事がなくなって出勤しなくなった人が増えたのかもしれませんが…。

個人的に都内は人が多すぎるのでもっと分散されていくのが良いと思っていますけど、なかなかそうはならないみたいですね。むしろ環境が良いとされるところに人が集まってどんどん環境が良くなっていってさらに人が集まる、みたいな感じなのでしょうか。この本の中でも教育格差だったり地域格差だったりはどんどん固定化されていく方向と言われています。

この本によると都内の収入面や教育面でのランキングは港区が1位で、杉並区は10位に入るか入らないかくらいのところらしいです。まぁそうだろうなというランキングではありますけど。杉並区は幅がありますよね。タワーマンションとか無いですし。

色んな格差が少なくなっていけばいいなとは思いますけど、現状で全然住みやすくて良い国だなぁという思いもあります。国というか周りの杉並区周辺くらいしか知らないですけども。国や自治体に入った税金が、教育やこれからの若い世代にどんどん使われていけばいいなと思っています。