芦沢央『罪の余白』角川文庫 2015年4月刊
※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。
渋谷マークシティのエクセルシオールカフェで読破。飲み会の帰りにコーヒーを飲みたくなって一人でカフェに入って、途中まで読んでいたこの本を開いて、そのまま読破してしまいました。最後ちょっと泣けました。エクセルシオール店内でうるっときてしまった。
序盤からおもしろかったですけど、『悪いものが、来ませんように』ほど続きが気になる感じではなかったと思います。それでも咲が加奈の家に偽名を使って行く展開と、そこからの「ーー加奈の父親が真帆を殺し、日記も処分して自殺する」と咲が考える展開は、かなりわくわくしました。
この作者って心理描写や人間関係の描写で心をえぐってくる系ですけど、この作品も加奈の日記のいじめ部分とかかなり刺さる感じありましたね。リアル感があるというか、共感できるというか。
最後は、予想外な感じでもなく割と想像通りの展開でしたけど、父親が真帆からの手紙を読んでようやく自殺ではなかったとわかるシーンの早苗の「ーーわからないのは、私だけじゃないのかもしれない」 のところで、泣けました。そのあとの「私は忘れません」も。
最近だいぶこの作者の本を買い集めてきた感じがします。次は8月に発売されたばかりという『バックステージ』を読んでみたいのですけど文庫じゃなくてでっかいタイプの本なのですよねー。
あと、今日一日でかなりおすすめ本の情報を仕入れてきたので、これから順番に読んでいきたいです。ジェノサイド、辻村深月など。