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辻堂ゆめ『今、死ぬ夢を見ましたか』ネタバレ感想

辻堂ゆめ『今、死ぬ夢を見ましたか』宝島社文庫 2019年3月刊

 

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※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。

 

何日か前に読み終わっていました。吉祥寺キラリナ7階の本屋で購入して、寝る前に読む感じで4~5日くらいで読み終わったと思います。これは最初から最後までおもしろかったです。読んでいて続きとオチが気になりました。

詐欺グループが詐欺をしているのだろうなということは読んでいてかなり想像つきました。主人公の境遇がとてもかわいそうだったので最後は何か幸せなオチが待っていたらいいなと思いながら読んでいましたが…。

ネタバレで語ります。

紗世が死後の夢というのは、なるほどというオチでした。すべてが結びつく、なかなか綺麗なオチだったと思います。予想がつきそうなものですけど、作中で説明されるまであまり考えつきませんでした。

主人公のかわいそうな境遇が人生を上書きされた結果だったというオチも、なかなか悲しい感じでしたね。物語の構造としてはとてもうまいなぁと思いましたけど。

あと、作者の名前と同じ辻堂駅というのが作中で出てきて、何か意味があるのかと思ったりしましたけど、よくわからなかったですね。たまたまなのかな。もしかして作者的にものすごい気合いを入れた小説だったりするのかなぁとか、読んでいて考えました。満を持してここを舞台にした小説を書きました的な。それとも単にたまたま同じ名前の駅を見つけたから舞台にしましたって感じだったのですかね。