長沢樹『夏服パースペクティヴ』角川文庫 2015年12月刊
※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。
久しぶりの更新になりました。けっこう前に読み終わっていたのですが、ブログを更新するタイミングがなかった。事務所の新規の仕事が何件かあって多少忙しくなったりもして。でも、もうどんなに時間がなくても2~3行でもとにかく書いていこうと思います。
ということで、消失グラデーションの続編扱いの小説でした。消失~がとてもおもしろかったので、続編も買ってみました。ただ、続編といっても時系列的には消失~の1年前の話ということになるみたいですね。消失~の登場人物は樋口マユ以外まったく出てきませんでした。消失~は主人公の椎名コウくんのキャラクターがとても良い小説でしたので、そこはやはり寂しさというか物足りなさはありました。
ネタバレで語ります。
消失~と同じように、最後でびっくりみたいな展開があって、そこはとてもおもしろかったです。大迫真綾というキャラがその場にいるはずなのにまったく話に出てこないのはどういうことだろう…と、おもしろかったですね。この場の誰かの別名(芸名)が大迫真綾ということなのか…?とか考えたり。まさか序盤の受付係の推定25歳くらいの人が大迫真綾だったとは。意外性がありました。生き残り3名が全員同年代だったのですね。
樋口マユの性別やパーソナリティがぼかされてましたけど消失~の方でオチに使われてましたし、続編でこういう扱いというのは不思議な感じがしましたね。今さら隠されても感というか。でも1年前の話ということで、こっちがむしろ1作目で消失が2作目みたいなノリだと考えるとおかしくもないのかな。
このシリーズは他にも出ているみたいで、それも読んでみたいですね。でも今はおすすめの小説を何冊も教えてもらっているので、それを全部読み終えてからかなー。