読んだ本の感想など

電車の中やカフェで読んだ本の感想などを。

東京駅 駅舎前の広場

ちょっと前に日本橋と丸の内へ行ったら、いつの間にか東京駅の駅前広場が完成していました。ずーっと改装中だったのですよねここ。何ができるのかと思っていたら単なる広場だったという。でも開放感あってなかなか良い空間になっていました。

ちなみにこの↓東京駅前広場の写真を年賀状の写真に使いました。2017年12月7日オープンなので、今回の年賀状の素材としては最適だなと思って。

 

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というわけで、写真です。

新丸ビル7階のデッキから撮影しています。この東京駅の駅舎ってめちゃめちゃかっこいいですよね。今この建物は駅ではなくホテルなわけですけど、このステーションホテルにもいつか泊まってみたい。でも30分で吉祥寺に帰れるのにここで1泊する意味って無いですね…。ちなみにステーションホテル1階のカフェラウンジだけは2~3回利用したことがあります。豪華で歴史を感じる内装で最高のラウンジなのですけど、いつ行っても並ばないといけないのがきついかな。

ホテルラウンジも好きすぎるから都内の全ホテルラウンジを制覇したい。

 

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夕方~夜の時間帯に、駅舎の真ん前まで行って撮影。同じ場所で駅舎側と、反対へ振り返って皇居側。本当に駅舎を出て一直線に進んで皇居へたどり着けるようになりましたね。ここは夜景も美しいです。

丸の内エリアの雰囲気もとても良いですね。広くて落ち着いていて。歩いてて楽しい。めちゃめちゃ混んでいてカフェなど座れる場所へ入るのが大変すぎるのが難点ですけど。丸ビルも新丸ビルもショップは空いててゆったり買い物できるのにカフェはどの階も行列という。

 

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KITTEのクリスマスツリー。

3角形のビルの形もおもしろいですし、1階のチョコレートのカフェも、4階の本屋(兼雑貨屋)も、6Fの屋上庭園も好きです。

 

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おまけ。VIRON。パン屋&レストランみたいなお店。教えてもらって初めて行きましたけど、フランスパンがさくさくですごいおいしかったです。

ただ、パン屋で言うと、写真は無いのですけど、新丸ビル地下階のポワンエリーニュというパン屋のレーズン入りの蒸しパンが本当に超絶おいしかったです。これも教えてもらって初めて買って、あまりのおいしさに驚愕した。あれはほんとまた買いに行きたいです。

ポワンエリーニュ

http://www.point-et-ligne.com/

 

 

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これもおまけ。日本橋たいめいけんのオムライス。真ん中をナイフで横にすーっと切ると半熟卵がぱかーっと上下に開く。これ動画で見たやつだ~と感動できました。味もおいしかったしレストランの内装も重厚感あって良かったです。

『放課後に死者は戻る』ネタバレ感想

秋吉理香子『放課後に死者は戻る』双葉文庫 2017年11月刊

 

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※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。

 

読む小説がなくなったので何か買っておこうと思って本屋の新刊コーナーから購入した本。この作者の前作の『暗黒女子』はかなり前に読んでいます。『暗黒女子』は一人ずつ順番に語っていく形式のミステリで、少しずつ別角度から真相が明かされていく感じがおもしろかったです。最後のオチもびっくりで、満足度高かった。

そんなわけで『放課後に死者は戻る』、毎晩少しずつ読んでいって、4~5日くらいで読み終わりました。最後の半分は一気でした。最初の方はファンタジー要素になじめなくていまいち世界観に没入できなかったのですけど、途中からは慣れてきて、素直に読めました。そして後半の、自宅の部屋の鉄道模型がなくなっていて保険証券が置いてあるシーン辺り、あの辺になるともうめちゃめちゃおもしろかったです。周り全部敵みたいな展開はやっぱりわくわくしますね。最後には綺麗なオチもついていて。

最後の終わり方も、前向きで良かったです。主人公の成長物語みたいになっていて。イケメンになると周りの対応が変わるみたいな物語って、ステレオタイプ的というか、ありがちというか、正直いまいち盛り上がれない設定なのですけど、主人公の素直さな性格と、一つ一つ人生の新しい発見をしていくという物語展開のおかげで、最後まで読むことができました。

丸山さんが幽霊だったオチは、かなり驚きました。これはおもしろかった。教室で丸山さんがスルーされてるシーンとか、読み返してみたらたしかに不自然なくらいのスルーっぷりでしたし。でも読んでる途中にはこのオチの可能性はまったく思い浮かばなかったですね。最終的には小山くんも死んでなくて良かったし、終わってみれば綺麗なハッピーエンドになっているのがすごい。

『暗黒女子』の方が序盤から終盤まで安定しておもしろかったとは思いますけど、読後感的にはこの『放課後に死者は戻る』もなかなか良かったと思います。作者の次の作品も楽しみですね。

映画『火花』感想

映画『火花』公式サイト

http://hibana-movie.com/

 

吉祥寺が舞台の映画ということで、地元民として観に行かないとなーと思っていたのですけど、昨日ようやく観に行くことができました。ちなみに吉祥寺のオデオンは17時00分の回の次が20時00分のレイトショーという変な上映時間になっていたので、TOHOシネマ渋谷まで行ってきました。木曜夜18時~の回で、狭いスクリーンでしたけど、5分の1くらい入ってる感じでした。前の方に座れば周り誰もいないくらい。快適空間でした。客層はやはり20代中心で、男女比は半々くらいだったと思います。同性グループをよく見かけた気がする。

ということで、火花、何か文学の賞をとったというのは知っていましたが(芥川賞?)、それ以外はまったく前情報無しでしたので、まずお笑い芸人を目指す若者たちの話だったというのが新鮮でおもしろかったです。原作者がお笑い芸人ということでリアリティや説得力も感じましたし、作中のお笑いがどれも普通に笑えました。にやっとできる系というか。クオリティ高かったと思います。

主役2人のキャラクターもとても良かったです。神谷さんの変わり者っぽくておもしろくて憎めなくて好感持てる感じと、主人公トクナガくんの方の真面目な人柄。2人とも演技がめちゃめちゃ良くって、それもあって魅力的な主役2人だったと思います。菅田将暉くんかっこよすぎですね。

ネタバレで語りますけど、最後の、夢やぶれつつも笑顔で過去を語れる感じは、とても良かったです。あたたかく前向きな終わり方で。

実際にああいう若手のお笑い芸人たち主体のお笑い劇場というものがあるのでしょうか。私は一度も行ったことがないのですけど。今日も都内のどこかの劇場で若手お笑い芸人たちが漫才をしていたりするのだろうか。地下のライブハウスみたいな。それで暮らしていくことができずアルバイトとかしながらとかで。あるいは親が裕福なら実家暮らしで、とか。まさにこういう火花のように、10年経って暮らしていけずお笑い以外の道へ(音楽以外の道へ)みたいな人生って、現実にも結構あるのかもしれないなと思いました。そして、仮に10年経って他の道へ進んだとしても、意外とこの火花みたいに明るく過去を語る感じなのかなと思いました。 税理士の世界だとたぶんこうはいかない。私は、資格が無いと話にならないと思って、何としてでもってことでがんばって勉強してきました。結果的に合格できたので良かったですけど合格できなかった人生というのも存在していたのだろうとは思います。それがこの火花みたいに明るく語れるものだとは思わないですけど。

そもそも舞台が吉祥寺ということで観に行った映画だったわけですけど、吉祥寺のシーンは、ハモニカ横丁の知らない居酒屋と、七井橋通りの武蔵野珈琲(行ったことないけど喫煙可ぽいからたぶん今後も行くことはない)と、七井橋通りのいせや前の階段と、井の頭公園の狛江橋の付近、くらいでした。そもそも5~6ヶ所くらいの場所が順番に繰り返されて描かれていく感じの狭い世界の中の物語でしたし。でもそういう閉じられた世界の中にいるという閉塞感が、青春を賭けて前へ進めなかった物語をうまく表現していたと思います。