読んだ本の感想など

電車の中やカフェで読んだ本の感想などを。

斎藤千輪『だから僕は君をさらう』ネタバレ感想

斎藤千輪『だから僕は君をさらう』双葉文庫 2020年11月刊

 

f:id:seoma:20210106233627j:plain

 

※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。

 

三軒茶屋TSUTAYAで購入しました。本屋のおすすめコーナーの中から何となく選んで。まったく知らない作者の知らない小説でした。というかこれがデビュー作なのですかね。「ルーキー大賞」と書いてありますね。

寝る前に少しずつ読んでいきましたけど、後半は一気読みでした。

正直、序盤は読んでいてきつかったです。キャラクターや文体にあまりなじめず、話も進まず…という感じで、我慢しながら読む感じでした。ミステリの序盤は我慢だなぁと思いながら読んでいました。

中盤からは、最後まで一気読みでした。主人公が父親と同じように誘拐をしてしまうという展開は、とてもわくわくしました。おお~こういう物語なのか~という感動がありました。どういうオチになるのか気になりましたね。一気読みで読破してしまいました。

主人公のキャラクターについても、周りのキャラクターについても、序盤はあまりなじめなかったですけど最後の方は好感を持てました。主人公の雇い主のサロンオーナーの人とか、SNSで匿名で悪口を言った人とかも、最後は普通に好感でした。SNSで悪口を言ったあとの主人公とのやり取りや改心の流れも、とても良かったと思います。物語として好感を持てたというか。キャラクターにリアル感も感じました。

最後は感動でした。こういうベタな展開に対して素直に泣けるタイプなので、素直に泣けました。ハッピーエンドで良かったなぁと思いました。

正直よく知らずに買いましたけど、想像以上に良かったなぁという感じです。次の作品にも期待ですね。

知念実希人『崩れる脳を抱きしめて』ネタバレ感想

知念実希人『崩れる脳を抱きしめて』実業之日本社文庫 2020年10月刊

 

f:id:seoma:20201231092043j:plain

 

※小説の感想はすべてネタバレで書いていこうと思います。

 

ブログの存在を久しぶりに思い出しました。1~2行でもいいからたまには書いていこう思います。最近は夜の読書の時間が減ってきているのですが、寝る前に少しずつ読み進めて、1~2週間くらいで読破しました。途中からすごいおもしろかったです。

この作者の小説、前に何度か読んだことはあったと思います。この実業之~という出版社名に見覚えがありました。というかこの作者でしか見たことが無いと思います。もしかしたらこの作者の個人出版社なのですかね。出版社とかも作家が自分で作っちゃった方が100%自分で決められるというメリットがあるのかもしれないですね。

この『崩れる脳を抱きしめて』、序盤は話が進まなくって、惹かれる部分が少なかったです。ミステリなのかどうかもわからなかったですし。中盤から、死亡の真相を調べるみたいな展開になったあと、めちゃめちゃおもしろかったです。一気にわくわくしました。どういうオチになるのか読めなかったです。最後はとてもハッピーエンドで、読後感もとても良かったですね。

なんか弁護士の人との会話に対して、こんな失礼な話し方する弁護士いるわけないだろうという違和感がすごくて、作者は弁護士をどういう職業だと思っているのかな…くらいに思っていましたけど、犯人だったならまぁ納得というか、そんな感じでした。でも主人公とヒロインの会話とかも、なんか違和感というかファンタジーっぽさを感じましたね。大事なイベント当日にそれをすっぽかして新幹線に乗るとかのノリも、なんというか、作者は40~50歳くらいなのかなって感じでしたね。テレビドラマっぽいというか。それが嫌というほどではなかったですけど。

今の時代のリアルな小説を読みたいなー。

何かの大賞作品だと帯に書いてありましたけど、中盤以降のおもしろさは賞をとるだけあるなぁと思いました。またこの手の大賞作品は読んでみてもいいかも。

税理士事務所を開業して3年が経過しました

税理士事務所を開業して、3年が経過しました。ここで3年間を振り返っての感想や、現状の事務所運営について、あとは将来の目標について、書き残しておきたいと思います。

 

数ヶ月前に事務所サイトの方でこういう記事も書いています。一人事務所でやっていくことの危機感というか、成長のためにも税理士法人の設立を目指していきたいなぁという思いを記してあります。今回はこれに加えてという感じで書いていきたいと思います。

 

 

 

ちなみにこれがこのブログの1年前と2年前の記事です。事務所の歴史も感じますけどブログの歴史も感じますね。これこそがブログの目的であり醍醐味と言えると思います。

 

上の記事を読むと、開業1年目はまったく売上がなかったけど開業2年目で一気に売上が伸びたのだなぁということがわかりますね。なつかしいです。ちなみに開業1年目の売上は100万円くらい、開業2年目は600万円くらいでした。ぶっちゃけすぎですけど、まぁそういうスタイルなので良いでしょう。開業3年目は1800万円~2000万円くらいになりそうです。順調すぎて自分で驚いてしまいます。経費もそんなに無いので今年は所得1000万円くらいにはなりそうです。税金や社会保険料がすごそうですね。税理士なのに特に節税もしてないですし。正直、収入についてはもう十分というか、これ以上お金は必要ないという感じです。欲しいものも特に無いですし。何なら去年の時点でお金についてはもう十分でした。去年の時点ですでに、あとは楽しそうな仕事が来たら受けていこうとか、この社会のためにやっていこうとか、そういう気持ちでした。今もそれが続いています。

現状の事務所については、数ヶ月前に事務所を移転しまして、とても広い一戸建てを賃貸して、半分を事務所、もう半分を自宅という形で使っています。とにかく映える税理士事務所を作りたいという目標がありまして、井の頭線高井戸駅の周辺でひたすら物件を探し回って、和風の一戸建てに落ち着きました。広い和室や応接室があって、そのどちらかにお客さまをお通ししています。思い描いていた映えはお洒落なオフィスとかお洒落なカフェ風の事務所とかそういう感じだったのですけど、今の和室&庭という事務所も、これはこれでとても気に入っています。

少し前にアルバイト従業員を雇いまして、細かい入力作業はその方がやってくれるようになったので、自分はとても手が空くようになりました。時給2000円で週3日来てもらっています。雇用保険も適用になっています。その結果として、私は週4日くらい仕事をすれば十分という感じになりそうです。割と理想的な仕事状況と感じています。あんまり美術館や映画館へは行けてないのですけど…。

開業してから3年、現状とても事務所運営がうまくいっていると思っています。売上も利益も一人事務所としてはもうマックスに近いというか、これ以上を求めるとなると週5~6日働くとかになると思いますけど、そこまでしたいと思わないですし。自分の仕事ぶりなども含めて、現状には100%満足しています。ここまで順調に成長していけるとは、開業した当初は思っていませんでした。ただ、10年後も同じように100%の満足でやっていけるかどうかは、正直わかりません。開業してから今までの3年間って、ものすごく成長できましたし、ものすごく楽しかったです。3年間でこんなに成長できたことって人生で無いんじゃないかなと思います。これと同じような成長やチャレンジをこれからの人生で同じように続けていけるのかどうか…という不安は、正直あります。それに、今はとっても仕事相手からも業界内でも頼られて感謝されて社会からちやほやされている感じがありますけど、これは私が業界内では若手という立場だったからなんじゃないかという思いもあります。もしかすると10年後も同じようにちやほやしてはもらえないんじゃないかなぁと。まぁそれならそれで良いですけど。逆にこれから若手の有望な税理士が出てきたら自分がその人たちをちやほやする側にまわっていくのかなぁとも思っています。

そういうわけで、現状には満足しながらも、今後のことを考えると何か目標というかモチベーションになるものがほしいかなという感じです。ずっとこのまま一人税理士(&アルバイト従業員)としてやっていってもどこかのタイミングで成長が止まってしまうんじゃないか…というような恐怖があるわけです。なので親友の会計士の人との税理士法人設立というのはそういう意味でもベストなわけですけど、いつ実現するのか、完全に未定です。個人的には明日でもいいくらいなのですけど。

それか、税理士法人ではなくて一人税理士としてやっていくのなら、カフェ兼税理士事務所という夢も有りなのかなというふうに最近思うようになりました。サラリーマン時代の夢だったのですよね。カフェ兼税理士事務所というスタイルで開業することが。カフェ大好きなので。そのカフェの座席で仕事したり、打ち合わせをしたり、例えば貸し切りにしてセミナー的なことをおこなうことも可能かなぁとか、色々と妄想していました。税理士法人の設立を目指すようになってカフェ兼税理士事務所はあきらめたわけですけど、いったんカフェ兼税理士事務所でお店を出してみるのもおもしろいかなぁと最近ちょっと思うようになりました。完全に新しいスタイルですし、わくわくする挑戦かもしれないなぁと。今まで考えていなかったようなことを考える必要も出てきそうですし、今ままで無かった悩みが生まれたりして、この先の私の社会人人生にとってプラスになるんじゃないかなぁと。

まぁ、カフェ兼税理士事務所は正直わかりませんけども、何かチャレンジというか、わくわくすることを考えてやっていきたいですね。どんどん新しいことをしていきたい。

税理士としての夢というか目標としては、今も昔もナンバー1税理士になるということです。何をもってナンバー1税理士なんだという話になると思いますけど、最近思うのは、とりあえず顧問先の方々からの私の満足度が100%であれば、それはもうナンバー1なんじゃないかなぁということです。100%の満足度ということはそれより上は無いわけですから。それが一つの目標というか仕事スタイルになり得るのかなと思いました。一応、今すでにそれは達成されているんじゃないかと思うのですよね。顧問先の方々、法人20件の個人20件くらいですけど、たぶん全員が私のことを大好きなんじゃないかと思います。私も自分の顧問先の社長さんたち全員のことを大好きです。いつも感謝しかないです。

あとは従業員にとってもナンバー1でありたいという気持ちもあります。この業界やこの社会にはブラック企業がいっぱい存在するなぁとずっと思っていて、私の世代でそういうものは無くしていかないとなぁとずっと思っていました。くだらないビジネスマナーなんかも全部なくしていきたい。まぁ社会全体を自分一人で変えるのは無理だろうとわかっていますけど、せめて自分が最強にかっこよくてホワイトな税理士事務所を作ってやろうと思っています。できるかできないかでいうとできる、ということを私が証明しておこうと思います。他ができなかったことをできるってナンバー1っぽいですしね。