読んだ本の感想など

電車の中やカフェで読んだ本の感想などを。

倉井眉介『怪物の木こり』ネタバレ感想

倉井眉介『怪物の木こり』宝島社文庫 2020年2月刊

 

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※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。

 

久しぶりのブログ更新になりました。

さすがに確定申告の期間は読書時間が減っていました。でも3月に入り仕事も落ち着いてきましたので、これからはのんびり小説を読む時間は増えていきそうです。よかった。

小説の感想も書いていきたいし、税理士の仕事や事務所運営についても語りたい。世の中のビジネス事情というかビジネス慣習についても思うところいっぱいありますし、これから友人と設立する税理士法人は最高にかっこいい会社にしたい。夢を語りたくて仕方がない。けどこのブログで書くのも違うのかな。事務所サイトの方かな。それかインスタか。インスタ映えする会社にしたい。

それはいいとして。怪物の木こり。おもしろかったです。続きが気になって電車の中でも読んで、駅に着いても続きを読みたくて、乗り過ごして読み続けるかちょっと迷ったほどでした。さすがに仕事だったので降りましたけど。

二宮くんパートの方がメインという感じでしたけど、キャラクターも好感持てて、最初から最後まですごいおもしろかったです。主人公vs殺人鬼で、殺人鬼vs殺人鬼という展開なのがおもしろかったですね。緊張感があった。途中の時点では友人の医者が犯人なのかと思いました。逆に犯人じゃないならこのキャラって何?くらいの感じで。いつ裏切るのか、みたいな。なので、最後まで友人関係のまま終わったのが何だか意外でしたね。

終わり方がすごいさわやかなのがちょっと笑えたというか。でもこの小説のこういうノリは良かったですね。同じキャラクターの続編が読みたくなりました。彼女のキャラも好感持てましたし。

警察パートはサブストーリーみたいな感じで読んでいましたけど最後はちょっと繋がってきて、そこはおもしろかったですね。

そういえば序盤は会話文などの文体にちょっとなじめなかったのですけど、途中からあまり気にならなくなりました。

この作者の続編は、絶対買いたいですね。

PHP新書『売ってはいけない』感想

永井孝尚『売ってはいけない』PHP新書 2019年10月刊

 

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また久しぶりのブログ更新になりました。ここ1ヶ月くらいいそがしくて読書時間が減っていたのですが、最近ようやく仕事や生活も落ち着いてきて時間が取れるようになってきたので、どんどん読書していこうと思います。そして感想を書き留めていこうと思います。こういう風に文章を書いていると、書いているうちに考えが整理されてきて、どこかで自分の考えを人に伝えるときに役に立つことがあります。

というわけで『売ってはいけない』という本。読みやすくて内容も納得感があって、いい本でした。こういう売り方はよくないというのが具体的な事例で紹介されていて、逆にこういう売り方で成功してるというような事例も具体的に紹介されていました。ネスレやマルイが商品を売るのではないやり方で成功している事例や、クレーマーには売らないやり方や、ターゲットをしぼって売るやり方などなど。知らない事例も普通にあって、とても興味深い内容でした。こういう理由で成功しているという分析も、読んでいて納得感がありました。

税理士事務所も色々な売り方がありますよね。というか私は独立してから売り方のことばかり考えて事務所運営しています。将来どういう事務所にしたいか、それなら今のうちからこうやって売っていかないといけない、というような。1人で自宅兼事務所でやっていた時代から駅前のオフィスビルに広くてかっこいい税理士法人のオフィスを構える前提で行動していました。思えば開業してすぐの売上が無かった時期から色んな税理士の先輩に妹尾くんはそのうち絶対売上伸びるよと言ってもらえたのもとてもありがたくって、そのおかげで将来まで見据えて戦略的に事務所運営していけたのだと思います。

私もまったく営業をしていませんので、この本でいうところの売らずに売るというベクトルに近いかもしれません。売らずに売るやり方も色々とあるみたいですが、現状の私の場合は、完全にキャラクター売りです。私というキャラクターを気に入ってもらって顧問先になってもらっています。私のことを好きになってもらって、それで私を選んでもらう。私も私のことを好きな人のことが好きなので相思相愛になれて、とてもウインウイン状態で楽しく仕事できています。その人のことを好きなので、その人が得するように、その人が幸せになるように、その人のために仕事できているという感じです。

ただ、キャラクター売りだとどうしても上限があって、年収がどこかで頭打ちになると思います。私を求めて来てくれる方々に対して私以外の従業員が応対するわけにはいきませんし。私は週4日くらい働くのが理想で、がんばれば週5~6日働けますけど、がんばってもそれが上限なので、そうなったらあとは仕事をすべて断るしかないです。たぶん週6~7日とかで働いたとして年収2000万円くらいが頭打ちだと思います。ただ、私は週4日で年収1000万円で十分です。というかもっと低くても全然いいです。お金のかかる趣味もありませんし。現状で満足すぎるので欲がわいてこないですね。

キャラクター売りからシステム売りに変更していくという手もありますけど、現状まったく気が乗らないですね。従業員をいっぱい雇おうとしたら考えが変わっていったりもするのかなぁ。それか、現実的な話として、30代税理士のときは税理士でーすというだけで仕事が来てましたけど50代60代になったらそうもいかないかもしれない。それくらいの年齢になったら税理士法人の中の若くて優秀な人たちをメインにして、自分はサブとして仕事していくのかなーとぼんやり思っています。

映画「屍人荘の殺人」感想

映画「屍人荘の殺人」公式サイト

https://shijinsou.jp/

 

久しぶりの映画館でした。屍人荘の殺人。吉祥寺オデオンで見てきました。年末年始で少し忙しかった仕事がようやく落ち着いてきたので、映画館や美術館やカラオケに行きながら過ごしていこうかなと思いまして。

屍人荘の殺人。原作がおもしろかったので、前々から興味はありました。ちょうど吉祥寺の映画館で公開されていたのと、水曜サービスデーということだったので、当日思い立って見に行ってきました。

正直に感想を言うと、まぁストーリーをすでに知っている状態で見に行ったというのもありますが、まぁ普通だったかなと。コメディノリの多少寒い部分は原作より強調されてしまってましたし、改変されてた部分もファンタジー度が強くって、うーーんって感じでした。最後の明智先輩の映画版オリジナルのシーンなんか、一人でなぜここにいるのか…という感じでしたし。でもロックフェスを見に行くというオリジナル要素は、映像としては良かったのかな。

ヒロイン役の人の顔面レベルはめちゃめちゃすごかったですね。顔面レベルの高さがすごかった。役の雰囲気にもあってましたし。この人の顔だけでこの映画見る価値あるんじゃ…って感じでした。

 あと、屍人荘の建物の映像も、原作のイメージ通りでした。すごい豪華で、雰囲気あって良かったですね。

今回は原作がおもしろかったから見に行ったという流れでしたけど、原作を知らなかった方が楽しめたかもしれないですね。

でも映画館がすごい空いていて快適でしたし、また他の映画も見に行ってみたいです。水曜のサービスデーなのに、観客が10人いなかったと思います。前後左右に誰もいなくって、とても快適でした。空いている映画館ってそれだけで満足度がありますね。それだけで価値があるというか。