読んだ本の感想など

電車の中やカフェで読んだ本の感想などを。

『カラヴィンカ』ネタバレ感想

遠田潤子『カラヴィンカ』角川文庫 2017年10月刊

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※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。

『雪の鉄樹』の作者の人の新作で、「ミステリではないけど続きが気になる系」とおすすめされて購入しました。毎晩少しずつ寝る前に読んでいって、最後は帰省の新幹線の中で読破しました。新幹線の中でちょっと泣きそうになってしまった。『雪の鉄樹』もおもしろかったですけど、『カラヴィンカ』はそれ以上におもしろかったと思います。続きの気になる度合いが『カラヴィンカ』の方が全然上だった。 主人公が少し不器用で真っ直ぐな性格設定なところなんかは『雪の鉄樹』と似てると感じました。どちらも好感の持てる主人公で。どちらも子供時代から丁寧に描かれているので思い入れも強くなりますよね。特にこの『カラヴィンカ』の多聞くんは兄のために生きるという利他的な性格がいじらしくて、読んでいて応援する気持ちになってしまいました。 ジャンル的にミステリでは無いのかもしれませんけど、だんだん物語の真相が明かされていくところはミステリっぽいと思いました。恩田陸『木漏れ日に泳ぐ魚』なんかに似ていると思います。ちょっとずつ二転三転しながら明かされていって最後に全体像が判明してすっきりというところが。今ざーっと読み返して、特にごんぎつねを初めて二人で読むシーンなんか、初回とは違う感慨がありました。二度読みでさらに楽しめるのもミステリ的だと思います。 最後、実菓子の台詞の「兄弟ふたり、まるで正反対。不動といれば安らぐけど、多聞といれば苦しくなった」というシーン、ここに到達するまでの物語の起承転結がとても詰まっていて、最高のシーンだったと思います。壮大な物語を楽しんだなぁという気持ちにさせてくれる綺麗な着地だったと思います。

『アマゾンが描く2022年の世界』感想

田中道昭『アマゾンが描く2022年の世界』PHPビジネス新書 2017年12月刊

 

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Amazonについての本。なんだか「激しく同意」を「激しくアグリー」と言ってるみたいな文体の本でしたが…。web小売だけではなく無人スーパーAmazonGOとかクラウドAWSアマゾンウェブサービスとか創業者の宇宙事業などなど。今後も顧客第一主義で色々と拡大していくだろう、と。本の中では触れられてませんでしたけどAmazontube構想みたいな話も最近ありましたね。

私は本当に2か月くらい前にようやくAmazon primeに入りまして。そしたら最初から時間指定で注文できるのが便利すぎて、もうAmazonで買えるものは全部Amazonでいいなって感じです。primeに入る前は帰宅したら不在通知が入っていて、クロネコヤマトのサイトから時間を指定して届けてもらうという流れだったのですが、その一手間が、やっぱりめちゃめちゃ面倒くさかったです。伝票番号とか入力しないといけないですし。

Amazonって、ドラッグストアやスーパーと比べると料金は割高なのですけど、買ったあと家に持って帰らなくていいというメリットは本当に大きいですよね。車社会だったら車に積むだけで楽なのかもしれませんけど。あととにかく早い。スピード感がある。購入するときに。だからもう多少高くてもAmazonでいいや、と。時間かけて買ってそれを家まで手に掲げて持って帰る手間を考えたら。

リアル店舗リアル店舗で実際に商品を手にとって見ることができるという最強の利点がありますけどね。色々と並んでいる中から目で見て手にとって買えるというのは、単純にエンターテイメントとしておもしろい。でもレジに並ぶという行為はやっぱりだるいかなぁ。店員さん次第みたいなところもあるかもしれませんが。てことでAmazonGOにはめちゃめちゃ期待しています。店員さんと触れ合わないといけないというリアル店舗の欠点が無くなって無敵になるかもしれない。本の中でも紹介されていましたけど中国では既にアリババの無人スーパーが何店舗も出てきているみたいで、日本もいつか追いついてほしいですね。10年くらいかかりそうな気がしますけど…。

あとはAmazon協調フィルタリング機能について。この商品を買った人におすすめ機能ですね。どうしても私の中ではAmazonのあれは洗濯機を買った人に洗濯機を薦めるみたいなイメージがずっとあるのですけど(洗剤を薦めないと意味がない)最近はかなり精度も上がってきて良い機能になってきているみたいですね。本の中ではこの機能が「ビッグデータ×AI」として紹介されていました。AmazonGOやアリババの無人スーパーなんかで購入履歴に加えて位置情報まで把握できていけばもっともっと強力な「ビッグデータ×AI」になっていくだろう、と。 おすすめ機能の精度が上がっていったら楽しみですよね。今すでに音楽については私はyoutubeの右側の関連動画欄から新しい曲を知っていってます。それで知って覚えてライブへ行ったりしてます。でももっともっと良い曲良いバンドを教えてもらいたいですよね。今のyoutubeの精度では全然物足りないです。そいや音楽でAmazonGoogleのAIがあなただけの1曲を瞬時に作曲して流してくれるみたいな未来予想図があるみたいですけど、10年後の人も20年後の人も自分だけの曲なんかより友達と共有できる音楽を求めると思います。

東京駅 駅舎前の広場

ちょっと前に日本橋と丸の内へ行ったら、いつの間にか東京駅の駅前広場が完成していました。ずーっと改装中だったのですよねここ。何ができるのかと思っていたら単なる広場だったという。でも開放感あってなかなか良い空間になっていました。

ちなみにこの↓東京駅前広場の写真を年賀状の写真に使いました。2017年12月7日オープンなので、今回の年賀状の素材としては最適だなと思って。

 

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というわけで、写真です。

新丸ビル7階のデッキから撮影しています。この東京駅の駅舎ってめちゃめちゃかっこいいですよね。今この建物は駅ではなくホテルなわけですけど、このステーションホテルにもいつか泊まってみたい。でも30分で吉祥寺に帰れるのにここで1泊する意味って無いですね…。ちなみにステーションホテル1階のカフェラウンジだけは2~3回利用したことがあります。豪華で歴史を感じる内装で最高のラウンジなのですけど、いつ行っても並ばないといけないのがきついかな。

ホテルラウンジも好きすぎるから都内の全ホテルラウンジを制覇したい。

 

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夕方~夜の時間帯に、駅舎の真ん前まで行って撮影。同じ場所で駅舎側と、反対へ振り返って皇居側。本当に駅舎を出て一直線に進んで皇居へたどり着けるようになりましたね。ここは夜景も美しいです。

丸の内エリアの雰囲気もとても良いですね。広くて落ち着いていて。歩いてて楽しい。めちゃめちゃ混んでいてカフェなど座れる場所へ入るのが大変すぎるのが難点ですけど。丸ビルも新丸ビルもショップは空いててゆったり買い物できるのにカフェはどの階も行列という。

 

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KITTEのクリスマスツリー。

3角形のビルの形もおもしろいですし、1階のチョコレートのカフェも、4階の本屋(兼雑貨屋)も、6Fの屋上庭園も好きです。

 

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おまけ。VIRON。パン屋&レストランみたいなお店。教えてもらって初めて行きましたけど、フランスパンがさくさくですごいおいしかったです。

ただ、パン屋で言うと、写真は無いのですけど、新丸ビル地下階のポワンエリーニュというパン屋のレーズン入りの蒸しパンが本当に超絶おいしかったです。これも教えてもらって初めて買って、あまりのおいしさに驚愕した。あれはほんとまた買いに行きたいです。

ポワンエリーニュ

http://www.point-et-ligne.com/

 

 

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これもおまけ。日本橋たいめいけんのオムライス。真ん中をナイフで横にすーっと切ると半熟卵がぱかーっと上下に開く。これ動画で見たやつだ~と感動できました。味もおいしかったしレストランの内装も重厚感あって良かったです。