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漫画『ONE PIECE』のワンピースの正体とは(考察)

漫画『ONE PIECE』のワンピース(ひとつなぎの大秘宝)の正体とは(考察)

 

 

ひとつ前の記事で漫画『ONE PIECE』の感想をつらつらと書きましたが、今回は漫画『ONE PIECE』の今後の展開のすべてについて、最終章が始まる前に、予想を書いておきます。

※ 漫画『ONE PIECE』について最終章の手前までネタバレで語っています。

※ 正直そこまで読み込んでいないので何か矛盾があったらごめんなさい。

ワンピース(ひとつなぎの大秘宝)については、ミステリで言う叙述トリック的なものが使われていると考えます。つまり、読者はラフテルにある「莫大な宝」のことをワンピース(ひとつなぎの大秘宝)だと思いながら読んでいますが、作中でロジャーや白ひげがワンピースと語るときのワンピースは、その莫大な宝とは別の何かだという話です。ここまではもう確定で良いと思っています。59巻で白ひげが死に際に「ワンピースは実在する!」と言ったときに、その前のページでロジャーと白ひげが「ラフテルへの行き方でも教えようか」と会話している回想シーンがはさまれるわけですが、「ラフテルにあるワンピース」というような言い方は一切されていません。ただし作中の海賊たちはラフテルにワンピースがあると思って冒険をしています。96巻で「世間はロジャーが手に入れた全ての物を総称しワンピース(ひとつなぎの大秘宝)と呼んだ」というナレーションがあります。

ラフテルにある「莫大な宝」はジョイボーイが800年前に残した笑い話的な何かで、ワンピースはルフィの時代でないと見つけることができないもので、世界をひっくり返す何かです。それぞれ具体的な中身については今からでも変更可能な構成になっています。これは作者はあえてそうしていると思います。

最終章のストーリー展開予想としては、まず先にラフテルの宝の内容が明かされます。ルフィがついにたどり着く。笑い話的な何かがそこにあると。温泉だったり巨大なワンピース(服)だったりギャグ漫画だったりそんなものだと思われます。読者は一瞬それがワンピースかと思いますが、そこでジョイボーイの日誌か手紙か何かでワンピースは別に存在するということが明かされるのだと思います。

ワンピースというのは、ロジャーの時代から25年後(作中のルフィの時代)でないと見つけることができないものというのも確定で良いと思います。96巻「おれ達は…早すぎたんだ」「ワンピースか……誰が見つけるんだろうな」「そりゃおれの息子だな!」ラフテル後のロジャーとレイリーの会話です。つまり作中でまだ誰も見つけていない何かです。ロジャーもジョイボーイも見つけられなかったワンピースをルフィが見つけるというストーリーです。

ロジャーの「おれ達は…早すぎたんだ」の台詞は人魚姫しらほし(=古代兵器ポセイドン)が生まれていないことに対して言っている台詞と思われますので、ワンピースの正体も古代兵器関連の何かになるのが妥当と思います。やはりウラヌス、プルトン、ポセイドンの3つがワンピ―スで、それを使って世界政府を倒すという流れが自然かと思います。魚人島を地上に移動させたりレッドラインを壊して世界の海を一つにしたりも古代兵器の力で実現すると。

ただし、作中でワンピースと呼ばれるのは古代兵器ではなくルフィが残した財宝という展開がもっとも美しいかなと思います。ルフィが残したものが世間的にワンピースと呼ばれていくと。ルフィの夢の果てに通ずるものですね。これも諸説あるみたいですが、やはりオリンピック説がもっとも美しいと思います。金銀財宝は最終的に見つけるとして、その財宝で金メダル銀メダルを作ってオリンピックを開催すると。国家や人種を超えて世界中のみんなで仲良くお祭りをしようというようなノリで。

※追記ですが、仕事中に従業員の従兄弟とめちゃめちゃ話し込んだ結果、ワンピースは古代兵器というよりは古代兵器を使わないと行けない場所にある何かという説が従兄弟から提唱されました。そっちの方が当たってそうだなぁ〜。

この漫画は人種差別や奴隷制度や国家間の搾取などがかなり露骨に描かれてきていますけど、やはり最終的にルフィがそういうものをすべてぶち壊して「人種や国家で差別されることのない世界」を作るというのが少年漫画的で美しいかなと思います。それが世界を自由にすることだという流れで。もちろんルフィが意識してそうするというよりは結果的にそうなるという感じのストーリーですね。支配の象徴である世界政府を倒して、そのあとはオリンピック的なものを通してルフィの自由の思想が世界に広がっていって色んな国家や色んな人種の人たちが仲良く宴していくというような終わり方がとても美しいと思います。