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映画「海辺の彼女たち」感想

映画「海辺の彼女たち」感想

 

『海辺の彼女たち』公式サイト

https://umikano.com/

 

東中野ポレポレ東中野という映画館でみてきました。初めて行きましたけどドキュメンタリー作品を多く公開している映画館のようですね。

この映画は日経新聞で紹介されていて知りました。ベトナム人技能実習生の問題を描いた作品という感じで。この技能実習生の問題については興味はありました。かなり前から過酷な労働状況や低賃金がニュースになって、現代の奴隷制度とか言われていて。将来的に慰安婦問題みたいに国際問題になったりするんじゃないかとも言われていますよね。国が推奨しているのは間違いないですし。でも、ニュースになる割にはそのまますぐに話題が消えていく印象です。前に今治タオルの工場で実習生の人たちが過酷な労働環境で働いているとかで今治タオル不買運動があったと思いますけど、今はどうなったのかわからないですね。労働環境は改善されているのだろうか…。

最近だと夕張メロンの農家が今年はコロナで技能実習生が来なかったので収穫量が減って大変とかそういうニュースがありましたね。日本人のアルバイトを募集しても集まらなかったとか。農家は実習生頼みだとか。

それはそれとして、この「海辺の彼女たち」、見る前はドキュメンタリー作品を見るくらいの感覚で映画館へ行ったのですが、ドキュメンタリー要素は少なく感じました。普通にドラマ作品というか。技能実習生の生活の一部分を切り取った感じというか。上映後のトークショーで後半部分の話題についてはSNSでネタバレは控えてほしいという趣旨のお話がありましたが、その後半部分が長尺でしたし。あとは、映像の物寂しい感じとか薄暗い感じとかがとても雰囲気を作っていて良かったと思いますけど、そのあたりの演出もあってドラマチックに感じたのかもしれません。

そういえば上映後のトークショーでも技能実習生の労働問題について熱く語るみたいなのは無く、多国籍の制作が大変でしたみたいなほんわかしたトークが繰り広げられていました。上映後にトークショーのある映画ってお得感があって良いなと思いました。楽しかったですね。

この作品は、技能実習生の問題を知ってもらうとか世に投げかけるとかそういう趣旨の作品なのかなと思いました。私も久しぶりに技能実習生問題について考えましたし、またこの問題についての書籍が出たりしたら読んでいきたいと思いました。外国人技能実習生の労働環境が今も過酷なのだとしたら改善されるべきですし、もう労働環境全般について、日本人のアルバイトの労働環境なんかも改善されていくべきだなぁと思っています。