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佐藤青南『サイレント・ヴォイス』『ブラック・コール』ネタバレ感想

佐藤青南『サイレント・ヴォイス』『ブラック・コール』ネタバレ感想

 

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※小説の感想はすべてネタバレ有りで語っていこうと思います。

 

いつもTwitterで本のおすすめを教えてくれる人から教えてもらって購入しました。なぜか2冊とも吉祥寺アトレのブックファーストで購入していたようです。並べて写真とったときにカバーが同じで、気づきました。1巻を先に買っていて、1週間くらいあとで2巻を買ったのですけど。行く本屋がいっぱいあるので同じ店で続けて買ったというのはなかなかめずらしいです。

超絶おもしろいというわけではなかったですけど、さらさらっと読めて、いい小説だったと思います。1話完結型で、その1話の中でも少し引っかけや意外な展開もあったりして。主人公の館岡絵麻と相棒役の西野のキャラクターや台詞のやり取りが圧倒的に古臭いので作者はたぶん50~60歳くらいだろうと思います。むかしのテレビドラマなんかでこういうノリを見かけたような気がします。事件を解決するたびに飲食店で事件内容について雑談する警察官2人……この設定もリアル感ゼロですけど、2人の台詞もひたすらファンタジーでしたね。逆にどこ発祥なのかちょっと気になりますね、この手の会話文って。別に50~60歳の人たちがリアルでこういう口調で会話してるわけじゃないでしょうし、この作者も普段こんな風に会話してるわけじゃないと思います。どこで覚えたのだろう。テレビや映画ですかね。テレビや映画だとして、どんな作品を見てこんな不思議な会話口調の文章を作ろうという気持ちになったのだろう。海外映画や海外ドラマの翻訳文章とか? まぁ何でもいいと思いますけど。

ネタバレで語りますけど、2巻の終わりがおもしろいと聞いて、買いました。1巻を読み終えたとき、おもしろいけどこれはワンパターンなんじゃ…という気持ちになったので、2巻がおもしろいと聞いていなければ2巻まで読んでなかったかもしれません。実際ワンパターンではありましたけど、それでもその中で引っかけなどもあって、それなりにおもしろく読めました。そして2巻の最後の話は、めちゃめちゃおもしろかったですね。2巻後半は一気読みでした。それまでずっとワンパターンで来ていたのが一気に別系統のストーリー展開になって。兄と弟の2人組だったという意外性から始まって、2重人格オチで、その兄弟と主人公との会話もめちゃめちゃおもしろかったです。ほんと、この話の盛り上がりはすごかったですね。そして、全部で6巻まで出ていると知っていたので、犯人自殺オチになったのは意外性がありました。2巻の終わりでこれって、3巻以降どうなるのだろう…。 

正直キリも良いし2巻まででいいかなって感じで、3巻以降は現時点で買ってないです。その教えてくれた人も、3巻以降は買ってはいるけど読んでないという感じらしいです。正直言って、仮にこれから6巻まで読むとして2巻の最後の話を超えるおもしろさって無さそうです。なので「3巻以降も読んでみたけど意外とおもしろかったよー」とか言われた場合だけ買って読んでみようかなって感じです。