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『あの会社のスゴい働き方』感想

日経産業新聞『あの会社のスゴい働き方』日経ビジネス人文庫 2019年2月刊

 

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今月出たばかりの新刊ですね。本屋の日経新聞関係の文庫・新書のコーナーで並んでいたのを見て購入しました。こういうさらっと30分で読める系の文庫も嫌いじゃないです。

働き方改革っぽい事例が順番に紹介されていく内容の本でした。社員の勤務時間を短くしたという事例が10件くらい紹介されていました。だいたいどれにも共通する話として、人が一人二人休んでも何とかなるようなシステムを作るためにこういうことをしました、というような話が並んでいました。仕事をマニュアル化・仕組み化して社員の誰でもその仕事をできるようにしたという事例が特に多かった印象です。あとは、仕事の引き継ぎのシステムをしっかり作って、誰でもいつでもその仕事を引き継げるようにしたという内容もありました。この仕事はこの人じゃないとできないというような会社だと、その人は簡単に休めなくなりますし、自分で仕事を終わらせないといけないから仕事時間もどんどん伸びていってしまう可能性がある。やはりそういうのは今どきよくないですよね。ちなみに税理士事務所なんかは仕事ごとに担当者がいてこの仕事はこの人じゃないとわからないみたいな事務所が多いと思いますが…。従業員としてはそれはそれで自分の裁量で仕事できるので楽な面もあるでしょうけど、まぁ1ヶ月間の休暇なんかは取りづらいシステムですね。

私の事務所で人を雇うことになったら、という視点で考えながら読みました。今は一人だけ会計士の人を土日中心のアルバイトとして雇っているのですが、これは気心しれた友人なので、正直お互いテキトーな雇用関係です。常勤として人を雇う場合、まぁ2~3年後の話になるかもしれませんが、やはり仕事は徹底的にマニュアル化して誰でもできる状態を作っていくべきかなと思っています。よくある税理士事務所の担当者制ではなく。この会社の仕事はこの人しかわからない、みたいなのはなくしていきたいなと思っています。入力や申告書作成の仕事なんかはマニュアル化してすべての会社を同じルールで入力・作成していくようにすれば割と簡単にそうできると思いますし。ただ、人と会って話を聞いたりする仕事はある程度担当者を決めた方がいいのかなとは思います。毎回別の人が応対するというのはやはりよくないかなと。そうすると実際どこまでマニュアル化できるのだろうか…という気はしますけど。税理士事務所の仕事なんて8割~9割くらい人と会って話をする仕事ですし。

私の事務所の将来像として今の時点でぼんやり考えているのは、入力や申告書作成などのマニュアル化できる仕事はすべてマニュアル化して、誰でもできる状態にして事務所全体でプールしておいて、従業員は事務所に来たいときに来てプールされてある仕事の上から順番にとってその仕事をやっていく、そして帰りたいときに帰る、みたいな。来客の予定だけは事務所で共有しておいてその時間には誰かがいるようにするとして。問題はそうやってマニュアル化できる仕事がどれくらいあるか、ですよね。かなり事務所を大きくしていかないとそのレベルまで到達しない気がします。まぁ、はやくても2~3年はかかりそうですね。のんびりやっていこうと思います。まずは駅前にかっこいいオフィスを開設しないといけない。