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一色さゆり『骨董探偵 馬酔木泉の事件ファイル』ネタバレ感想

一色さゆり『骨董探偵 馬酔木泉の事件ファイル』宝島社文庫 2018年8月刊

 

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※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。

 

新刊コーナーで見つけて購入。前作の『神の値段』がおもしろかったので購入しました。帯に作者の写真が載っているってなかなかめずらしいですよね。若くて美人だからですかね。本の帯ってだいたい「売るために必死だなぁ…」って感じですけど、この帯も相当のものですね。

というわけで『骨董探偵』ですけど、正直に言って前作の『神の値段』の方がおもしろかったかなーという印象です。『神の値段』は、覆面画家の人が生きているのか死んでいるのかどんな人物なのかずっと謎のまま物語が進行していくのがとてもわくわくしましたけど、今作は特にそういうこともなく…。『骨董探偵』というタイトルですけど骨董探偵の話でもなく…。そもそも主人公じゃなくて脇役という印象でしたし、骨董探偵の人。

骨董の世界について細かく丁寧に語られていましたので、この世界に興味があったらおもしろい小説だったのかもしれないなとは思いました。私がぜんぜん興味の無い分野だったせいで物語にはまれなかったというのはあったかもしれません。曜変天目と言われてもどんなものかピンときませんでした。一度見てみたいですね、どんなものなのか。

シリーズ化される作品なのかもしれませんけど、次回作も買うかどうかは、うーーん、評判が良かったら…って感じですかね。本の評判っていまいちわからないですけども。

キャラクターやストーリーは薄めだと思いましたけど、その分陶芸や骨董について語られる部分が多かったりして、ジャンルがはまる人にはおもしろい小説なのかなとは感じました。