B.A.パリス『完璧な家』ハーパーBOOKS 2017年3月刊
(どうがんばっても画像が上下逆で表示されてしまって笑う)
※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います
「全英100万部のベストセラー」と帯には書いてありますね。イギリスの小説の翻訳版なのかな。人から「おもしろいらしい」とおすすめされて買ってみました。帰省から戻ってくる新幹線の中で一気に読破しました。最後までかなりおもしろかったです。
最初は数ページだけ読んで翻訳文!って感じの文体に拒否反応が出てしまって読むのを中断していたのですけど、我慢して読み始めたら、途中からまったく気にならなくなりました。文章が良いとは最後までまったく思えませんでしたけど、少なくとも悪い文章だとも思わず、最後まで楽しく読むことができました。
ネタバレ全開で語りますけど、結局ジャック=エンジェルってどれくらいのサイコパスだったのですかね。作中で人を殺してるわけでもないですし、いまいち恐怖感というかこいつやべえ感がなかったなぁと思いました。現代日本人の私はエンターテイメント内での刺激に慣れすぎていて、正直これくらいだと普通寄りのちょいメンヘラキャラだなぁって感じです。結構ありがちですよね。デレないところがフェイントですけど。イギリス人だとこれくらいのキャラでもこいつやべぇええええって感じになるのかな。イギリス人じゃないからわからないな。
でも最後エスターと2人で警察への証言を考えるシーンはめちゃめちゃわくわくしました。おおお~って感じで。エスターこう来るかああって。最後の「ミリーの部屋は何色だったの」も最高に上手い台詞回しだったと思います。このあと警察にどう話してどうなったかもめっちゃ知りたいですけど、この台詞で終わられるともうここで物語は綺麗に完結だなぁと思えます。
たまには翻訳文の小説も、おもしろいですね。