読んだ本の感想など

電車の中やカフェで読んだ本の感想などを。

映画「イン・ザ・ハイツ」感想

映画「イン・ザ・ハイツ」公式サイト

https://wwws.warnerbros.co.jp/intheheights-movie.jp/

 

久しぶりに映画館で映画を観てきました。仕事で新宿へ行ったついでに、何か映画でも観て帰ろうかというノリで、上映中の作品を調べて、一番おもしろそうだったのでこれを選びました。

新宿ピカデリーで観てきたのですけど、上映が始まる前に他の映画のCMが20本くらい延々と流れていて、ちょっとびっくりしました。誰かの遅刻待ちでもしてるのかなってくらいにまったく本編が始まらずに、ひたすらCMが流れてました。その時点で満足度が低下してしまうというか、課金するからCM消してほしいなーという感じでした。というか1900円も課金しているのだからCMは無しにしてほしい。映画の製作者の人たちもちょっとかわいそうですよね、始まる前にユーザーの満足度が低下してしまって。

さてさて。こういうミュージカル映画は「ラ・ラ・ランド」「グレイテスト ショーマン」と観てきましたが、ラ・ラ・ランドはよくわからないなーという感想で、グレイテストショーマンはめちゃめちゃおもしろかったです。グレイテストショーマンはサーカスの舞台のタイミングで歌が入るので、とても自然で、違和感なくミュージカルパートを楽しめました。主題歌のthis is meとかを覚えてカラオケで歌ってましたね。それくらいはまってました。

この「イン ザ ハイツ」は、正直、悪くはなかったなというくらいの感想でした。ラ・ラ・ランド以上グレイテストショーマン未満というか。でも悪くはなかったです。歌のパートもそんなに違和感なく楽しめました。私の中でミュージカル映画に対する耐性ができてきたのかもしれません。でもさすがにストーリーが弱すぎたかなと。停電まで〇日というのも引きが弱すぎますし、停電になったあとも特に盛り上がるわけでもなく…。ニーナのスタンフォードに進学したあとの悩みのシーンや、話を聞いてる子供が途中でパパと呼び始めたシーンなんかはおもしろかったですけど。

歌については、正直、何度も聴いて覚えてカラオケで歌ったりしたくなるような歌はなかったなという印象でした。ウスナビのラップは良かったです。ひたすら韻を踏む感じで、日本人に聴きやすい感じというか、ウスナビはどのラップも良かったですね。あとは、ソニーのラップがめちゃめちゃ良かったと思います。短いシーンしかなかったですけど、超絶うまかったですね。あとはニーナ役の人の歌声が綺麗だなーと思いました。

最後、ドミニカ共和国へ帰るオチなのかと思っていたら、ちょっとひねりがあって、あの終わり方はとても良かったですね。うまい終わり方だったと思います。ハッピーエンド感があって。ニーナが大学へ戻ると決めるところも、ワシントンハイツの住民の人たちとの触れ合いの中で心が決まっていく感じで、良かったと思います。

 

阿津川辰海『蒼海館の殺人』ネタバレ感想

阿津川辰海『蒼海館の殺人』講談社タイガ 2021年2月刊

 

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※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。

 

だいぶ前に買って読破していた小説です。寝る前に少しずつ読み進めていって、たぶん何週間かかけて読破という感じでした。すごいおもしろかったですけど、ボリュームもすごかった。たしかこの前の作品の『紅蓮館の殺人』もボリュームすごかったと思いますけど、今回も分厚くて、なかなかすごい作者だなぁと思いました。

だいぶ前に読み終わっていたのに更新を忘れていて、なんだか内容も少し忘れかけていて、やっぱり読み終えた直後に更新しないとなーと思いました。まぁ簡単に書いておきたいと思います。

ネタバレで語ります。

前回は憧れの探偵というキャラクターが出てきて、今回はそれぞれの家族が出てきて、ネタを惜しみなく使うという感じがありました。この先どうするのだろう、みたいな。葛城くんが前回の事件で落ち込んでいるところから復活するという流れについては、そこまでキャラクターに思い入れが生まれていなかったのでいまいち楽しめませんでしたけど…。

おばあちゃんが犯人だと思ってそれをかばって行動していたという話はおもしろかったです。それぞれがそれぞれの思惑で動いてる感じというか。

兄が犯人だったオチは意外性ありましたね。びっくりしましたし、おもしろかったです。というか友達の三谷くんとかいうキャラクターがひたすら怪しかったですけど何もなかったですね。怪しいというか存在意義がよくわからないというか。

あと、水没まで何時間みたいなのが差し込まれるのはとてもおもしろかったですけどあまり意味がなかったような…。まぁでもこういうお約束的なノリは嫌いではなかったです。次回作も、出たらまた買いたいですね。

日経プレミア『コロナ倒産の真相』感想

日経プレミアシリーズ『コロナ倒産の真相』2021年5月刊

 

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コロナの時代になってから倒産した会社について、個別に事例を紹介していく本。大きな企業が中心ですけど、かなり細かく倒産までの経緯が語られていました。色々な業界で色々なケースがあるなぁと思いながら読めました。

アパレル業界、娯楽業界、観光業界、飲食業界という順番で業界別に語られていましたけど、このあたりの業界は本当にコロナ直撃できついだろうなぁと思います。アパレル業界ではレナウンがやっぱり紹介されていましたけど、私はダーバン信者でスーツは全部ダーバンだったりするので、この倒産のニュースは結構ショックでした。アパレル業界はもともと全体的に厳しいとは言われてましたよね。コロナ前から、売上減とか落ち目とかそういう。その割には2021年7月現在でかなり普通に生き残っているなぁという印象もありますが…。百貨店の紳士服売り場とかだいぶ前からずっとガラガラですけど、どこも潰れたり撤退したりしていないですよね。そこがむしろすごいというか。そういう気持ちもあります。2020年4月くらいの時期は飲食もアパレルももっともっと倒産するのかと思ってました。百貨店もつぶれるかと思っていたら今現在も普通に営業してますよね。

飲食業界や観光業界なんかもコロナで本当に大変な業界と思いますけど、倒産している企業はコロナ前から問題があって、コロナが追い打ちをかけたというケースが多いようです。もともと業績が悪化していたとか、業態転換がうまくいっていなかったとか。この2つの業界は2021年7月現在も相当厳しい状況と思いますけど、まだしばらく厳しそうですよね。これからさらに倒産が出てくるのかもしれないですね…。でも、アパレル業界でも思いますけど意外と(?)どこも普通に営業を続けていますよね。本当に、もっと倒産していくのかと思っていました。

税理士として色んな会社を見ていて、前年と比べて接待交際費が激減している会社も多くて、今まで飲食に使っていたお金がまるまる浮いているみたいなケースが多いのですよね。飲食以外でもゴルフ代や出張代が激減しているとか。つまりそういう業界は売上が減っているということなのだろうと思っています。

あと、本の内容とは全然違いますけど、飲食業界で新規オープンの店がどんどん出てきたり、観光業界で新しいホテルの建設ニュースがどんどん出てきたり、こういうご時世なのにすごいなあと思います。いける人はいけるのだなぁというか。どちらも巨大な業界ですし算入の余地は全然あるということなのですかね。ホテルの建設についてはコロナ後を見据えてというケースが多いだろうとは思いますけど。