読んだ本の感想など

電車の中やカフェで読んだ本の感想などを。

SB新書『2025年を制覇する破壊的企業』感想

山本康正『2025年を制覇する破壊的企業』SB新書 2020年11月刊

 

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5年後の未来を決定づける11社として、GAFAやテスラ、ネットフリックスなどが挙げられていました。クラウドストライクという会社だけ私はちょっと知らなかったですね。クラウドのセキュリティソフトの会社らしいですけど、同業他社もみんなクラウドになっていったらあまり差別化できそうな感じがしないですけど、大丈夫なのですかね。

こういう未来予測本は結構好きです。この本だとそう遠くない将来に都内でロボタクシーが走るようになって電車移動する人は減るという予測でしたけど、たぶん実際はそうならないでしょうけど、そういう話はわくわくしますよね。タクシー移動って個室で気兼ねなく話せるから好きです。さらに運転手がいなくなるのであれば、もう理想ですよね。都内は道路事情的に無理な気がしますけど…。

物流や金融や色んな業界が激変していくという予測も、興味深かったです。クレジットカードや証券もグーグルやアップルが参入してきて飲みこまれる予測はありますよね。日本は変化が遅くてのんびりしている方だと思いますけど、それでも新しいものがどんどん算入してくるとわくわくします。

税理士業界もソフトが発展していけば人手は少なくて済むようになっていくのかなと思っています。仕訳の取り込みとか申告書の作成なんかを自動でおこなえるようになっていけば、従業員の数は最小限でよくなりますね。それで雑務的な仕事時間が減って、人と話す仕事の時間を多く取れるようになれば最高だなぁと思います。単価も高くできそうですし。

これから色んな業界が変化していったり、新しいものが生まれていったりするのだろうと思います。世の中もどんどん便利になっていくでしょうし、楽しみですね。

光文社新書『ジェンダーで見るヒットドラマ』感想

治部れんげ『ジェンダーで見るヒットドラマ』光文社新書 2021年6月刊

 

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ジェンダーの視点から色々な国のドラマを解説して、その国のジェンダー観の特徴を語るという内容の本でした。こんなドラマがあったのか~という感じでも読めて、おもしろい本でした。

ジェンダーとかそのあたりの感覚については日本が相当遅れているのは間違いないと思います。日本の場合、そもそも他人の価値観や意識に口を出すという文化もないですし、世代が一巡しないと世の中の価値観は変わらないのではないかという気もします。今の老人層はそのままの価値観で死んでいくと思いますし、今の若い層もそのままの価値観で年老いてそのまま死んでいくと思います。

ジェンダーについては私はかなり男女平等主義というか、個人個人の問題で男女は関係ないという風に思うことが多いですが、これは小学生くらいのときからずっとそうです。それが大人になっても変わってないです。男女そんなに違いはないんじゃない?って感覚です。個人差の方が大きいというか。なので男性差別女性差別もする気はないですし、たぶん一生しないまま価値観が変わることなく死んでいくのだろうと思います。でも世の中の方が私の価値観に追いついてきた感じはちょっとしますね。私が小学生中学生のときはもっと男女で分けて語られることばかりだったと思います。世の中くだらないなーと思ってました。

それはいいとして。

この本で解説されていたドラマでいうと、韓国ドラマの梨泰院クラスと愛の不時着は見たことがありました。どちらも途中で止まっていますけど、なかなかおもしろかったです。特に梨泰院クラスはノリが大げさで半沢直樹っぽくって好きでした。話の展開やキャラクターがお約束というか、クラスメイトがむかついたら殴る、誤れば許してやると言われても絶対に謝らない、とか。そういうノリがすごいおもしろかったです。あと、インフルエンサーの人がかわいかったですね。

日本の半沢直樹は、前作のときはビジネス全開で新しいタイプのドラマって感じがあったと思いますけど(女性キャラがほぼ出てこなくて主題歌もなくて)、2のときはさすがに古臭さがありましたね。演者の人たちが年をとったせいもあると思いますけど。顔芸を楽しむドラマって感じでしたね。

他のアメリカドラマとかも結構おもしろそうなドラマが色々と紹介されていて、機会があったら見てみたいなーと思いました。

日経ビジネス人文庫『引き算する勇気』感想

岩﨑邦彦『引き算する勇気』日経ビジネス人文庫 2021年2月刊

 

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吉祥寺アトレの本屋で購入しました。新刊かなと思って購入したのですが、なんか前に読んだことがあるような…という感じの内容でした。日経の記事とかが文庫化されたということなのかなと思います。

色々とシンプルにすることによってブランド化されて、売れるようになるという内容の本でした。これはなかなか納得感のある内容でした。デザインをシンプルにするとか機能をシンプルにするとか、あるいはターゲットをしぼるとかも例として挙げられていましたが、マーケティング戦略としてどれも納得感がありました。何か強みが1個ある方が良いと思いますし、引き算していくことで強みが作られることもあると思います。やっぱり専門店は強そうに見えますし、コンセプトが明確な方が安心感がありますよね。そういう例示が本の中で色々と挙げられていました。

ちなみに私の税理士事務所はまったく引き算していません。だからかもしれませんが軌道に乗るまで2年くらいかかりました。最初の1年は売上100万円とかでしたし…。ちなみに開業するときに、まさにこの本で言うところの引き算を薦められたことはありました。相続税専門税理士とかそういう専門分野を持つべきだと。そういう助言を一切聞かずに昔ながらの何の特色も無い税理士事務所として開業して今に至ります。

この本でも書かれていましたけど、どう引き算するかという戦略も大事ですよね。税理士事務所の場合も、例えば〇〇税専門税理士というように引き算した場合は所得税法人税相続税などのすべてを考えて提案していくことが難しくなってしまうのではないかという不安があったりします。こういう話はブログじゃなくて事務所サイトの方で書くべきかもしれませんが…。〇〇専門税理士でいうと高井戸専門税理士とか富裕層専門税理士とかそういうのならアリかもしれないです。私に向いてるかもしれないですね。

こういうビジネス関係の本は、自分のビジネスのことや顧問先の方々のビジネスのことを考えながら読めるので、読んでいてリアル感あって楽しいですね。新聞感覚でさらっと読めますし。

ちなみにこういう日経の文庫は吉祥寺アトレの本屋に日経の文庫コーナーがあって、そこの棚から選んで買っています。前は吉祥寺キラリナ7階の本屋にも日経の本だけで固めたコーナーがあったのですけど、本屋が小さくなって無くなってしまいましたね。日経大好き人間なので悲しかったですね。