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住野よる『か「」く「」し「」ご「」と「』ネタバレ感想

住野よる『か「」く「」し「」ご「」と「』新潮文庫 2020年11月刊

 

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※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。

 

今月の新刊です。発売直後くらいに買って、1週間くらいで読み終わっていたのですけど、ブログの存在を忘れていました。今月の仕事がいそがしかったというのもあります。もう「おもしろかった」だけの感想でも良いのですけど、10分間くらいで書けるだけ書いてみます。

毎回この作者の小説は泣けて、とても好きです。文章のセンスがとても好きというか、文章が青春って感じというか、そういうところも含めて全部好きです。今回も最後泣けました。

か「」く「」し「」ご「」と「、ものすごいタイトルの小説ですね。最後に また「 が付いてることに今さっき初めて気づきましたけど。

ミッキーの章が始まって、どうやら超能力を持っている人が他にもいる世界観なのだなとわかったとき、とてもわくわくしました。だんだん5人の関係性が見えてくるところとか、そういうちょっとミステリっぽいノリがあったのもおもしろかったです。

最初の章の京くんのキャラクターがまさにこの作者の今までの小説の主人公という感じだったので、そこから別のキャラクターの視点に移ったときの新鮮さがすごかったですね。こういうパターンもあるのかぁ~と。

最後、京くんとミッキーが相思相愛だったと明かされたのが、ちょっと不思議でした。あれ、いつの間に?という。ミッキーの章の時点では京くんに対しては恋心は無いように描写されていたと思うのですが…。これは二度読みしてしまいましたけど、わかるようなわからないような…。片想いの気持ちに蓋をしていた、みたいな感じだったのでしょうか。

でも5人ともそれぞれ好感持てておもしろかったです。最後もどうなるのかどきどきでした。青春小説って感じでしたね。この5人それぞれの能力も今だけのものなのか。どうなのか。

この作者の次の小説も、本当に楽しみです。