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村田沙耶香『消滅世界』ネタバレ感想

村田沙耶香『消滅世界』河出文庫 2018年7月刊

 

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※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。

 

本屋の新刊コーナーに並んでいるのは見かけていましたが、結局『コンビニ人間』を先に買っておもしろかったので次にこっちもという順番で購入しました。

1週間くらい前に読み終わっていたのですけど、何となくブログ更新するタイミングがなくてほったらかしになっていました。別にそういうときは「おもしろかったっす」だけ30秒でさくっと更新しておけばいいのかもしれませんけど、30秒でと思っていてもついつい頭に浮かんだことをそのまま書いていたらきっと3分とか30分とかが過ぎてしまうと思いますし。そうするとある程度時間の空いているときに…と思ってしまう。ちなみに最近は税理士会の集まり(飲み会)が多くて平日でも連続で入っていたりという毎日でした。土日は土日で出かける用事が入って、お酒を飲んでいると運動もできないのでスポーツジムにも2週間くらい行けてないです。まぁスポーツジムは単に混んでいて何もできないから行ってないという理由が大きいのですけど。家のランニングマシンではお酒の入ってない日は走っています。

さてさて。『消滅世界』ですけど、設定はファンタジーですけど、その中で登場人物(主人公)の心情や行動はリアル感が追求されてあって、素直に読むことができました。こういう世界観なら人間はどうなる?という思考実験的な小説だったと思います。実際に人工授精がこんなに自然に受け入れられるかは別として、提案自体はとてもおもしろかったと思います。性欲は消滅していないがセックスは消滅している…うーんさすがにって感じはありますけども。ファンタジー度がすごい。この世界観なら性欲も消滅していないとおかしいんじゃないか?って気がしますけど…。でもその世界観の中でも主人公は「正常」な感性の持ち主として描かれているので読みやすさはありました。最後どういうオチになるのかなーというのも気になって、すいすい読めた感じです。

なんかこの作者は他の作品でも人工子宮で男性も子供を産めるようになるという世界観を描いていましたけど、男女平等の社会を描きたいというわけでもなさそうで、男性はまだまだ成功率が低くて女性の自然な子宮の方が強いという微妙に性差を残す感じがあるのは、おもしろいと思います。完全に男女平等で主人公の性別を定義する必要すら無いような世界観だとさすがにおもしろみに欠けると思いますし。これぐらいのバランスがギリギリという感じはしますよね。男女平等にしたら主人公が女ではなくなってしまうし、性欲を無くしたら倫理観や人間性まで無くなってしまって葛藤が成り立たなくなってしまう。