日野草『GIVER』『BABEL』『TAKER』角川文庫 2016年8月刊~
※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。
いつもTwitterでおすすめ小説を教えてくれる人がめずらしくめっちゃ褒めながらすすめてくれた小説。たしかにこれはとてもおもしろくって、1巻をまず一気に読破して、そのあとすぐ2巻3巻を購入してしまいました。最後までおもしろかったですね。
さらに今ちょうどドラマ版が放映されていて、それも毎週みています。演出がかっこよくっておもしろいです。配役もイメージ通りで、原作に忠実な感じ。特に義波くん役の人がめちゃめちゃ良いですね。ビジュアル良くて演技も上手い。
今期のドラマでいうと、「探偵が早すぎる」をとっても期待していたのですけどこちらは原作改変がひどすぎて1話の途中までしか見れませんでした。改変でもおもしろければ全然いいのですけどノリがいかにもテレビドラマって感じでちょっと寒く感じられて。主役がガッキー(の男装)だったらまだ見れたかもぐらいのレベルでしたね。
さてさて。
内容についてネタバレで語りますけど、1話の中で二転三転する感じがおもしろかったです。登場人物がどうなるのか、これから何が起こるのかわからない展開ばかりで、読んでいて緊張感がありました。特に1巻『GIVER』が一番話が読めなくておもしろかったです。2巻3巻になるとどうしても物語のパターンができあがってきて義波くんの登場時点である程度読めるみたいなのがありましたけど。
設定がとっても中二というか、漫画やアニメ的というかそんな感じでしたけど、世界観には素直に入り込めました。殺し屋夫婦に育てられたとかリアル感がまったく無いですけどそれはそれで。ミステリ小説ではなかなか無い設定だなぁとは思いました。
最後も、悪事銀行に追い詰められてどうなるのかなーと思いながら読んでいましたけど、綺麗な終わり方で良かったです。2巻くらいの時点では、3巻はサポーターズvs悪事バンクの全面戦争みたいな展開になるのかなーと思いながら読んでましたけど。最初から最後まで義波くんのキャラクターがとても良くって、最後に心を取り戻しかけてサポーターズの仲間たちと仲良くやっていけそうな雰囲気で終わったのは、いい終わり方だったと思います。