読んだ本の感想とか

電車の中やカフェで読んだ本の感想などを。

『探偵が早すぎる (下)』ネタバレ感想

井上真偽『探偵が早すぎる (下)』講談社文庫 2017年7月刊

 

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※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。

 

twitterのプロモーションで上巻の方の存在を知って購入したらおもしろく、この作者の前作の『その可能性はすでに考えた』『聖女の毒杯』も一気に購入して、今回の下巻は本屋で見た瞬間に買いました。待ち望んでいた。好きな作家は?といま聞かれたらたぶんこの作者をあげます。それぐらい好きです。一気にはまりました。

この作者のおもしろいところは、にやりと笑える文章センスだと思います。この『探偵が早すぎる』でも、探偵が真相を説明するときの煽り台詞が毎回とても笑えました。

一人一人順番に暗殺者が襲いかかってくる話なので下巻はマンネリが心配だったのですけど、全然そんなことなかったですね。ホテルで一気に登場人物が出てきてそれが全員暗殺者とか、ちょっとわくわくできる展開が多くて。

あと、友人2人が最初から最後まで出てきてましたけど、これはずっと暗殺者だろうと思いながら読んでました…。ちょっと同行するのが不自然な感じありましたし。でも2人がガード役のつもりで参加してたオチは良かったですね。

なんか最後も幸せで泣けるハッピーエンドみたいな終わり方になっていたのも、とても良かったと思います。これはこれで。

今からこの作者の次の作品がめちゃめちゃ楽しみです。

 

『22年目の告白』(小説版)ネタバレ感想

浜田倫太郎『22年目の告白』講談社文庫 2017年4月刊

 

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※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。

 

電車の中で読んでいて「えっ」て声でたとおすすめされて購入してみたのですが、2017年6月に公開された映画の小説版という位置づけの小説でした。読み終わってから知りました。というかこの映画の存在をまったく知りませんでした。今まさに公開中の作品らしいのですけど、映画の情報って能動的に探さないと入ってこないものなのですね。

たしかに思いっきり意外な展開で、はあああ?と衝撃を受けてしまいました。刑事の牧村さんが「私が書きました」と告白するシーンですね。たしかその時点で深夜1時は過ぎていたのですけど、もうこれは今日中に最後まで読もうと決めて、そのまま読了でした。すごい満足度高かった。

たしかに、どちらも有り得るなーと思いながら読んではいました。本当に殺人犯なのか、実は殺人犯ではないのか。この曽根崎というキャラ、結構いい人っぽく描かれているというか、性根が腐った人物としては描かれていない感じでしたので、オチにも納得感がありました。作中で曽根崎をやばい人物認定したのは刑事の牧村さんと編集長の石黒さんの2人。牧村さんはグルだったので当然そう言いますし、編集長はノリ重視で人を見る目は無い設定ということなのでしょう。

主人公がずっと曽根崎という殺人犯を凶悪人物と思っていなかったのも、ぽやぽやして頼りない人物設定だからと見せかけて(まぁ実際頼りない人物設定ではあるのでしょうけど)、結果的に曽根崎は悪人ではなく主人公は間違えてなかったというか、そんなオチになるところがおもしろかったですね。

映画版もちょっと興味は出てきましたけど完全にストーリーを知ってしまった今となってはもう…って感じですかね。

でも映画の小説版と読後に知ってちょっと納得できた部分もありました。キャラクター設定の全体的な軽さとか。イケメン店員目的で一人でバーに通う30歳女性てどんな設定…。テレビドラマとか映画とかの登場人物ぽい設定ですよね。

『究極の純愛小説を、君に』ネタバレ感想

浦賀和弘『究極の純愛小説を、君に』徳間文庫 2015年6月刊

 

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※小説の感想はすべてネタバレ有りで書いていこうと思います。

 

最近twitterで紹介されていて興味を持って購入。

手にとったとき、まずその分厚さにびっくりでした。

この作者の本は完全に初めてだったのですが、唐突に殺人が出てくる物語展開もおもしろく、最後まで楽しく読めました。これ犯人いないじゃん…って感じで、気持ちよくだまされました。最初ずっと顧問の先生の性別が語られなくて男なのか女なのかって思いながら読んでいたら男だった(+殺人者だった)→からの作中作でしたオチで。そんなんありかよーとも思いましたけど、まぁ気持ちよくだまされたので満足です。

作中作の中にまた作中作があるというちょっと複雑な構成がおもしろかったです。さらにこの小説全体が作中作みたいなものだという。何度か読み返しながら読む感じでした。文章どこかに変化があるのかなーとか。

主人公2人が童貞処女であれば殺されなくなるから純愛小説であるべきっていう展開も、意外と(?)説得力を感じました。予想外の展開が来たな~っていうわくわく感がありました。

ちょっと謎だったのが、作中で浦賀和弘という作者と同名のキャラ(作者本人?)が出てくるところです。この作者の本はこれが初めてだったというのもあるかもしれませんけど、よくわからない内輪ノリみたいなものを感じてしまいました。キモかった。

あと、今2017年はAIが小説を書いたってニュースも普通に出てきていますけど、この本が出版された2015年当時はAIが小説を書くということは夢物語のようなものだったのかなぁと考えました。作中でものすごいファンタジー扱いされていて。

技術の進歩ってはやいものですね。