読んだ本の感想など

電車の中やカフェで読んだ本の感想などを。

ネタバレ感想『この闇と光』服部まゆみ

『この闇と光』服部まゆみ 著 角川文庫 2001年8月刊


※ネタバレ感想を含みます


吉祥寺駅ビルのキラリナ7階本屋で購入。
平積みコーナーに置いてあったので最近の本だと思って購入したのですが、なんと15年も前の作品だったようです。レジ前エリアでしたからね。まさか旧作だとは思いませんでした。私は割とどんなミステリでも気持ちよくだまされるタイプの人間なので、当然こういうトラップ(?)にもあっさり引っかかります。
このキラリナ7階本屋は、ビジネス新書コーナーでも古い作品を新作と一緒に平積みで並べてくるので、注意が必要なのでした。
でも結果としては最高におもしろかったので、大満足です。感謝しかないです。

最近は自分の中で小説ブームが来ていまして、『死神の浮力』、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』、『ON 猟奇犯罪捜査官 藤堂比奈子』と読んでいって、その次に購入したのがこの『この闇と光』でした。


※ここから先、完全に『この闇と光』ネタバレになります


3~4回は気持ちよくだまされた感じで最高に楽しめたのですけど、これは最後結局どうなるんだろうというどきどき感で普通に一気読みでした。
夜寝る前に小説を読んでいて「これはおもしろすぎるからもう深夜2時3時になってもいいから今夜のうちに最後まで読み切ろう」と決意する瞬間、とても幸せ感があります。小説って最高におもしろいエンターテイメントだなぁと感じる瞬間。

章ごとに、順番通りに、読んでるときにどういう感想を抱いたか書いていくことにします。


『レイア 一』

この『一』と『二』が作中作というのがまた衝撃のオチというか、え何でそんな物語構造にするの?って感じだったわけですけど、最初読んでいるときは架空のファンタジー世界が舞台の作品なのだろうと思っていました。
昔のヨーロッパ的な世界観だけどCDやラジカセは存在する架空の世界、と。
建物の2階に監禁されている(ように見える)状況もおもしろかったですし、父の名前を知らなかったり物語の中でなんか変だなと感じる部分が多々あって、続きと結末が気になりました。
父がどういう嘘をついているのだろうと気になった感じです。
実は主人公は全然かわいくないオチとかかなぁとも思いながら読んでいたら「可愛いお嬢さんですね」と作中で言われますし。


「囚われの身」

めちゃめちゃ現代日本が舞台でびっくりしつつも、やっぱりなという気持ちもあったと思います。
この辺から「この小説すごいな…」という気持ちに。


「病院」

ここで主人公が男だと明かされるわけですけど、これもとても騙されました。でもこれも多少のやっぱりな感があったと思います。
この……みっともない……凡庸な子供が……レイア姫だと? ← こういうところがほんとおもしろい。
この辺りになると、結局父親とダフネと兵士は何者だったのかというわくわく感で、その日のうちに最後まで一気読みしよう状態でした。


「帰還」

特殊な環境で育った能力の高い主人公が周りと馴染めない感じがとてもおもしろい章。
こういうのほんと好きですね。7seedsの夏グループとか。
父親の助手3人(山野、北山、飯田)が唐突に出てきて、あぁこの3人の中の誰かが犯人なのかなと思ったのですけど、全然違いました。

ムーンレイカーから『デミアン』の小説の差し入れが届くというシーンがありましたけど、父親(犯人)が主人公のことを気にかけているという大事なシーンですね。


「十五歳、夏」

父と母の俗っぽさというか、低俗な感じというか、しかし逆に好感を持ててしまうぐらいの描かれ方が、とても良い。


『レイア 二』

ここで父親=ダフネと明かされたわけですが、これはほんと衝撃でした。まじかあああって感じで。
でもここでついに全部つながった感がありました。
「最近は男性も……」とか。男性2人が歩いていたわけですね。強い香水を振りまいて。


ムーンレイカー

『一』と『二』が作中作というのがまた衝撃で。
父親が美青年でダークは薄茶色の雑種の犬だとかまた色々と明かされるわけですけど、え結局なにが真実なの…?みたいな終わり方。
わざわざ作中作という構造にしたということはこの部分は作り話ですということのようにも見えますけど、それならば真実や真犯人が明かされないまま終わったということになってしまいますし、ということは、これは、目が見えなくて闇の中にいたレイアと同じように読者を闇に包んだ状態で終わらせたかったみたいな感じなのかなぁ、という。
『一』と『二』が作り話だったとしても、3歳で誘拐されて女として育てられ父親とダフネがいて…という大筋は「囚われの身」~「十五歳、夏」の中で事実と確定されているわけで、その他の細かい部分が作り話でしたということにしかならないわけです。
ただ、『二』については、父親が手紙で「結末はもう少し丁寧に描かれた方が~」と言っていたりもするので、作り話だったり描写不足だったりする部分があるということかもしれません。しかし読者にはわからないですね。

特異な経験のせいで世界になじめない主人公がかわいそうすぎるので、ここで父親とまた仲良くなりながら少しずつ社会復帰していくような未来であれば良いなぁと思います。
「君もそうでしょう? レイア」→「そこにいるのはアブラクサス……」という描写からすると、この先お互い仲良くしていきそうな感じはしますよね。

ポケモンGO 上野公園不忍池の様子

上野公園不忍池の日曜午後の様子です。
(顔が判別可能な部分のみ、ぼかし処理してます)

ちなみにこの日は台風が来ていまして。
ちょうど私たちが上野駅から不忍池へ向かう途中でものすごい大雨が降ってきて、木陰へ避難したりもしました。
すぐに雨が上がってくれたので助かったのですけど、不忍池の何百人というプレイヤーの方々はあの大雨のタイミングの時はどうしていたのだろう…?とすごい思いました。

さてさて。
不忍池のおもしろさは、何百人という集団がミニリュウに合わせて大移動をするところです。ミニリュウが池の向こう岸に沸いたら全員で池の向こう岸へ行きますし、ミニリュウが弁天堂に沸いたら全員で弁天堂へ行きます。これが本当にお祭り騒ぎって感じで、おもしろい。
この祝祭的な空気は、まさに「聖地」という呼び名にふさわしいと思います。スマホ操作のため下を向いた姿がちょうど神に対して頭を垂れるようにも見えますし。聖地巡礼の旅人たちって感じですね。

 

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上野公園側から不忍池へ向かう階段。
もうこのとき雨は上がっていました。

 

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不忍池に着いたときちょうど池の対岸にミニリュウが沸いたタイミングだったようで、みんな池の対岸へ行っちゃってました。あっち側すごいなぁとびっくりして思わず撮った一枚。
このあとこっち側にミニリュウが沸いて、対岸の全員がこっち側へ来るわけです。

 

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これがミニリュウへ向かう人々の流れ。
「かくれているポケモン」を見なくても、アプリを使わなくても、人の流れを見ればミニリュウがどこに沸いたか一瞬でわかります。

 

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こうやって人々が立ち止まっているポイントが、そのときミニリュウが沸いた場所という。

 

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弁天堂の橋のところにミニリュウが沸くと、橋が封鎖状態になってしまいます。

 

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ポケモン関係ないですけど、蓮の花が美しかったですね。
朝方にポンと音を立てて花が咲くという話があるらしいです。
蓮の花を背景に自撮りをしていたら、すれ違ったおばあさまに「これはものすごい人ねぇ」と話しかけられて、そのまま蓮の花について教えてもらいました。ちょうど季節だったみたいですね。勉強になった。

というか、ポケモンGOのおかげで都内にこんないっぱい公園があるってことを知りましたよね。意外と都内って美しい公園でいっぱいだ。ポケモン抜きにしても色々な公園を散策してみたいですね。

 

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おまけ。
夜ご飯のときにボトルで飲んだワイン。
たしかスペインのカベルネソーヴィニオン種。濃くて飲みやすくて、とても良かったです。

ホテルニューオータニ「タワービュッフェ」

ホテルニューオータニ
ガーデンタワー40階「タワービュッフェ」
http://www.newotani.co.jp/tokyo/restaurant/towerbuffet/index.html

イトコ家族からお誘いを受けまして、ご馳走になってきました。
ばしばし写真を撮りまくってきたので、ブログに載せておきます。

行ったのは日曜日の17時から19時までの時間帯だったのですけど、かなり空いてまして、他に2~3組しかいらっしゃいませんでした。なので料理を取りに行くときも快適で、というか周りを気にせず写真を撮れて、最高でした。 

19時ごろになったら窓の外が一気に夜景になって、夕暮れと夜景を両方楽しめたというのも、お得感がありましたね。
レストランスタッフの方々にも「あちらの窓からスカイツリーが見えます」とか「六本木はこちら方向です」とか「あれは神宮球場です」(←ナイター照明がめっちゃ光り輝いてました)とか、すごい丁寧に解説してもらえて、というか最後にレストラン内をぐるーっと一緒に周りながら解説までしてもらえて、最高の接客サービスでした。ほんとすごい。料理の写真を撮ろうとしたらすかさずフタを開けてもらえたり、説明やオススメをしてもらえたり。本当にどのスタッフの方も感じが良くて、私もサービス業として見習いたい。声のかけ方とか、柔らかい微笑み方とか。
教育がすごいのかな、あるいは客層が良いと自然にそうなっていくのだろうか。
例えば料理をすすめてくれるとき、うーん何と言えばいいのだろう、まるで前から知り合いであるかのような雰囲気で、自然な感じで話しかけてくれたり。馴れ馴れしいというのではなく、おとなしく静かにですけど。別に大学生アルバイトとかのスタッフさんなのだろうと思いますけど、ニューオータニの人材力すごいなぁぁって思いました。

 

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西側のテーブルでしたので、西新宿のビル群が見えました。
そのビル群の手前に、かつてピカチュウの巣があった新宿御苑が見えますね。

 

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有名なニューオータニのガーデンプールとホテル本館を見下ろす形に。
ナイトプールに行ってみたいけどめっちゃ混んでそうですよね。昼間も外から見た感じめっちゃ混んでました。

 

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ローストビーフ!! まじでおいしかった。分け合うつもりで持ってきた一皿ほぼ自分で食べきってしまいました。
ローストビーフ丼にもしてもらえたみたいですけど、白米でお腹をふくらませるのがもったいない気がして、それは遠慮しておきました。
いつかこのビュッフェで白米を食べるという最高の贅沢をしてみたいですねぇ。でも一生できる気がしないな。絶対他のもの食べちゃいます。

 

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うどんまでありましたけど、これももったいない気がして断念…。

 

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サラダの中のトマトのジュレ(甘いトマトゼリーみたいな)が超絶おいしかったです。
あとは、グラタンと、オージービーフのビール煮込みと、スフレ、どれもおいしすぎた。あ、鶏肉とカシューナッツのやつも超おいしかったですね。というか全部おいしかったわけですけど。

 

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そしてスイーツ。
開始前はスイーツ全種類を制覇しようと思っていたのですけど、もう全然無理で、物理的に入りませんでした。
この写真の中のもの、2~3個しか食べられなかったです。 

 

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そしてそして、このパンケーキとフレンチトースト!!!
ニューオータニといえばパンケーキですよね。厳選された国産リコッタチーズを使用して~と説明書きまで付いていたり、焼き上がり時刻がきっちり決まっていたり、ローストビーフとこれがメインと言えるくらいの扱いだったわけですけど、さすがと言いますか、超絶おいしかったです。ほんとこれのためだけに行きたいくらいおいしかったです。
あと、このホイップクリーム!  やばかったですね。スタッフの方が「ホイップクリームだけ食べる方もいらっしゃいます」とにっこり語っていましたけど、超わかる。ホイップクリームだけいける。

 

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かき氷。
この手のかき氷、ちょっと前からすごい流行っていますけど、ここで初めて食べることができました。ちなみにスタッフの方が作ってテーブルまで持ってきてくれる形式でしたので、盛り付けが美しいです。
味は抹茶。ふわふわとろける感じで、底の方には白玉が入っていて、すごいおいしかったです。

 

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スカイツリーと、レストラン内の写真も。

 

ほんっと満足度高かったです。
たぶん1人10,000円~15,000円くらいだと思いますけど(ご馳走になったので正確にはわからないのですけど)コスパ良すぎますね。
これはできれば月一くらいで通いたい。まぁ通ってくれる人がいないという。
でも本当にまた食べに行きたいですね!

 

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おまけ。
日本庭園も美しかったです。庭園を散歩してお腹をすかせてからのディナービュッフェという流れ最高でした。